PS4『ドラゴンクエスト11』総評

2017年09月07日 10:21

国民的RPGの名に恥じない、素晴らしい内容でした。
ドラクエって、こんなに面白かったんだなあ。


【クリア時間:82時間(真エンド到達105時間)  個人評価:9点  一般評価:9点】
※カジノや錬金素材集めで20時間ほど使ってます。クエストクリア率は8割ほど。


突然、「お前は勇者だ」と告げられて旅に出るといった、
序盤の強引な展開など気になる部分もありましたが、中盤以降の盛り上がりが素晴らしく、
グイグイと物語に引き込まれていく展開の見事さに脱帽。
細かい部分に仕込まれたサブキャラへの肉付けやフォローも抜かりなく、
最終的に本当の意味でハッピーエンドを迎えてくれる、気持ちのよいストーリーでした。
これは真に勇者の物語だ!

基本的なシステムは従来のドラクエ作品そのままに、PS4の表現力を活かして、
豪華なグラフィックと演出を強化しただけの作品ではあります。
良く言えば安心感があり、悪く言えばシステム的な進化が殆ど無いので、
昨今の良質なゲームが溢れかえる市場からすると、前時代感は否めません。

ただ、さすがに作りは丁寧で、特にシンボルエンカウントの使い方はとても良好。
敵の索敵範囲が狭めになっていて、また追いかけられても逃げやすかったり、
通路が広めで避けやすいようになっているので、
戦いたくなければ極力戦闘を避けることができるため、シンボル式の良さが活きています。

PS4版は戦闘も少し違って、パーティ単位でのコマンド入力ではなく、
個人単位でのコマンド入力になっています。
つまり、順番が回ってきたキャラのコマンドを選ぶと、即座に行動してくれるため、
「敵のダメージ後に回復したいのに、先に回復役が動いちゃった」といった、
計算ミスが発生しなくなっているので、戦略性が非常に高くなっています。

とはいえ、基本的にターンバトルなのは変わりないので、
素早さが高いから何度も行動できるというわけではないので注意。
それでも素早さを上げて先に動けることには意味がありますが。

フィールドマップは非常に広く、景色も美しいのはいいですが、
宝箱が背景に埋もれて見つけ難いのは減点ですね。
これは仕組みが従来作のドラクエを踏襲しながら、見た目だけ近代化した弊害で、
広い街の中から宝箱や壊せるツボといった細かい探索物を探すのが、
非常に面倒くさくなっています。
いっそのこと、マップに宝箱の位置や住民の位置を表示してくれてもよかった。

フィールドでは素材アイテムの回収も大事ですが、
これもいちいち大マップを見た上でコマンドを選ばないと場所が分からず不便。
常時表示されてるミニマップにも場所が映るようにしてくれたら便利でしたね。

コマンドメニューの使い勝手もイマイチで、コマンドそのものは充実しているのに、
ショートカット設定ができないため、いちいち「さくせん」から検索するのが面倒でした。
キーコンフィグ機能くらいは付けて欲しかったです。

フィールドが広いため、画面切り替えの頻度は少なく、ロード時間はあまり気になりません。
画面切り替え時のロードは3~5秒ほどで決して早くはないですが、問題ないレベル。
それよりは移動速度の遅さとマップの広さのバランスが悪く、
いちいち長距離歩かされるのがストレスでした。
これも見た目だけ近代化した弊害ですね。
いっそ街中でも馬に乗れるようにしてしまえばよかったのに。

敵の乗り物を奪って使えるシステムも、いまいち活かせていた気がしません。
単にマップデザイン上のギミックの一部でしかなかったので、
手に入れた乗り物はいつでも使えるくらいの便利さが欲しかったかなあ。
ドラゴンライダーのドラゴンとか、普段のフィールドで使いたかったよね。
せめて手に入れた乗り物は、ダンジョンの入口に常に置いてあるとかでもよかった。
いちいち敵から奪うとか蛮族か。

装備を強化できる鍛冶錬金はミニゲーム方式で面白かったです。
ただ、低レベルで成功しない内は楽しいですが、慣れてくると作業化するのが難点。
☆が付いた装備は自動成功で+3が作れてもよかったのでは。
強化システムも+3までしか強化できないし、強化項目も決まっているのが物足りず。
特殊効果を付加できたり、もっと上まで強化できれば更に面白くなりそうなのに残念。

とまぁ、細かい不満は多々あるし、システム的にも物足りない部分が多いんですが、
丁寧に作られていることは伝わってくるし、
特にストーリーが細かい不満を吹き飛ばすレベルで面白かったので、
最終的な評点は高めになりました。
まさかのボリュームで長く楽しめるのも個人的に評価してます。

また、細かいものも含めて、すべてのイベントを閲覧できる回想機能もついている上、
取り返しのつかない要素も救済要素が用意されているためほぼ無いという有能ぶり。
特にイベント回想は凄く嬉しいですね。ムービーだけじゃないのもポイント高い。
本当に細かいイベントまでフォローされててビックリしました。

とてもドラマチックで壮大な物語なので、是非ともPS4の美しい演出で見て欲しいですね。
まぁ、ムービーに力が入ってる分、ボイスが無いのが違和感というか物足りなさを感じるので、
ボイス追加の完全版を出してくれても良いのよ?

裏ボスは倒したけど、実は追加ダンジョンは攻略しきれていないので、
まだまだ楽しむ余地はあります。
最初は値段高すぎるだろと思ったものですが、ボリュームも内容も値段以上に楽しめました。
シリーズの集大成のような作品になっているので、ドラクエファンならマストバイ!
特に1~3に思い入れがあるオールドプレイヤーは、真エンドで泣きます。私は泣いた。
この演出は卑怯だと思う。

とにかく、ストーリーが非常に良い作品なので、ネタバレしない内にプレイしときましょう!


以下、ネタバレ有りでの追加感想。

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PSV版『ザ・ロストチャイルド』総評

2017年08月30日 09:02

【クリア時間:55時間  個人評価:9点  一般評価:8点】
※サブクエストはすべて攻略済。ルルイエロードはノータッチ。


オカルト雑誌の記者をしている主人公が、謎の魔銃ガンゴールを手にした時、
天使と堕天使、そして悪魔を巻き込んだ神話の戦いへと巻き込まれていくことになる…。
現代の東京を舞台に、敵モンスターを仲間にしながらダンジョンを攻略するDRPGです。

システム面では特に新しいことは何もないですが、
育成面での充実が素晴らしく、育成RPGとして末永く遊べる仕上がりになっています。

登場する敵モンスターは、ほぼ全て仲間にできてしまうので、
どこかでお気に入りのモンスターを見つけることができるでしょう。
ちなみに、天使=美形の人間タイプ、堕天使=サイバーなアンドロイド系、悪魔=キモい。
こんな感じでデザインは種別でかなり割り切られているので、
どこかに引っかかるところはあると思います。

基本はアドベンチャーゲームで、記事の取材という名目で情報を集め、
それを元にダンジョンを探して、探索するという形になります。
フィールドマップのようなものはないので、移動で面倒がないのはいいですね。

ダンジョンはDRPG形式ですが、ミニマップは常に表示でき、全体マップもいつでも見れます。
また、全体マップから行き先を指定すれば、自動で移動してくれる機能もあるので、
移動の手間も省けて迷うこともないでしょう。
また、ダンジョン中にメッセージ等があれば、マップでイベント場所にカーソルを合わせると、
どんなメッセージだったか確認できるので、メモを取る必要もなく、謎解きに便利です。

この作品は、ダンジョン内のギミック(仕掛け)に凝ってる部分があり、
昨今量産されているDRPG作品と比べると、謎解き成分が多めです。
ただスイッチを押していけばいいだけのものから、特定の順番で押すもの、
果ては倉庫番みたいなものまで、実に様々。
そのため、ダンジョン探索に時間がかかり、謎解きも詰まる可能性があります。
気楽に何も考えずに遊びたい、という人には不向きかもしれません。

しかし、それを補って余りある仲間の育成要素があるので、
探索は経験値稼ぎと割り切ってしまうのがいいです。

敵モンスターは、魔銃ガンゴールでの特殊攻撃で敵を倒すことで捕縛できます。
トドメを刺すだけでいいので、実に簡単。
同じ個体は1体しか同時に仲間にできませんが、個体値とかはないので、気にしなくてOK。
また、後半になると同じ個体でもレベルが高く、色違い(SIN化済)の敵も出てきますが。
捕まえるとレベル以外は初期状態に戻るようなので、あまりこだわらず、
登場したら捕まえまくればいいと思います。

成長は、主人公と相棒のルアは普通に経験値でレベルが上がり、レベルが上がった時に、
好きなパラメーターに能力を割り振る仕組みになっています。
この辺も「女神転生」みたいですね。

仲間モンスターの場合は戦闘ではレベルが上がらず、戦闘で貰える「カルマ」というポイントを、
好きな時に仲間に注ぎ込むことで「強化」という形でレベルを上げられます。
経験値を一度まとめて貯めておいて、後から好きな仲間に分配する、ということですね。

レベルを最大まで上げると「SIN化(進化)」することができ、
レベル上限と基礎能力が上がる代わりに、レベルが1に戻ります。
ただ、前述の通り経験値はプールされているので、戻し作業は簡単なのが○。

育て切った仲間は「初期化」することで、
一番最初の状態(SIN化前、レベル1、スキルリセット)に戻る代わりに、
基礎能力にボーナスがついて、素の状態より強くなれます。

これを繰り返せば、どんな仲間も最強キャラにできる…らしいですが、
成長ボーナスの計算が面倒で、とりあえず、半端に育てても強化できないようです。
どこまでも強くしたいなら、常に最強状態まで育てきってから初期化する必要があるらしく、
まさにエンドコンテンツとなっている模様。
ただ、最初の1回は適当にレベル50くらいで初期化しておくと、若干有利になるのでオススメ。

もうひとつ、「スキル移譲」という仕組みもあります。
これは、仲間が覚えているスキルを、別の仲間のスキルと取り替えるもので、
これを使えば、本来覚えないスキルを自由に覚えさせることができます。
ただし、最弱スキルと最強スキルのような釣り合いの取れない交換はできず、
また、交換の代償として移譲した先のスキルは消えてしまうので、
正確には「交換」ではないことに注意。
他人のスキルを自分のスキルを対価として「買う」というのが正しい。
なので、高いスキルを大量の安いスキルで「買う」ことも可能。

スキルはレベルアップではなく、戦闘中に閃いて覚えていきます。
覚えるスキルには系統があり、現在仲間が覚えてるスキルの系統のものしか覚えません。
逆に言えば、違う系統のスキルを覚えさせれば、その系統のスキルも覚えるようになります。
覚えられるスキルの数に上限はないようなので、好きなだけ覚えさせることができますが、
スキル数が増えるほど閃き率が落ちるようなので注意。

仲間は色々と弄れて楽しいですが、人間は装備で育成を楽しめます。
本作はハック&スラッシュ要素があり、同じ装備でも性能に差があります。
装備品は合成で強化もできる至れり尽くせりぶり。
レアな特殊効果の付いた装備を探すだけでも楽しいので、
カルマ稼ぎと一緒に戦闘が捗ること間違い無し。

かように、育成面では文句無しな出来栄えのゲームなんですが、
PSV版はとにかく全体の処理が重い(遅い)のが最大の欠点となっています。
もっとサクサクと動けば、満点付けてもよかったんですが、
快適さという点でDRPGの利点が潰れているのは如何ともし難く。

キーレスポンスの向上、戦闘速度アップ、マップ切り替え時のロード時間短縮、
これらが達成できれば、完璧なゲームとして胸を張ってオススメできるので、
アップデートされることを説に願っています。本当にいいゲームなのに勿体無いよお。

他、細かい不満として、メッセージスキップはオプション切り替え方式ではなく、
デフォルトで別のキーに割り振って欲しい。
ADVパートで行き先決定後の確認メッセージは要らない、
メニュー画面でカーソルがループする場合としない場合があって不便。全部ループさせて。
アイテム売却が面倒なので、選択してからまとめて売れるようにして欲しい。
オート戦闘は全部戦うだけの場合と、コマンドリピートの2種類付けて欲しい。
戦闘コマンドは記憶するか初期位置に戻るかをオプションで変更したい。
オート戦闘が1ターンで終了するのではなく、継続するようにしてほしい。
装備強化の結果が確率ではなく、すでに決まってるっぽいのはバグ?
アストラル編成画面の並び順がいちいち初期状態に戻るのイラつく。
ワープアイテムで階層移動できないのが面倒くさい。
ダメージ床回避の温泉はクリティカルしたらダメージ無効でもよかったのでは?
アイテムのスタック数を増やしてほしい。せめてSIN化アイテムはまとめさせて。
イベント発生場所は全体マップにもアイコンで表示して欲しい。
セーブデータは最新のデータにカーソルが合うようにして欲しい。
ダンジョン内の移動速度は、もう1段階早くてもいい。

…ふぃー、こんなもんかな。
思った以上に細かいところでの不満が多いんですよねぇ。
まぁ、最大の問題点は動作の快適さなので、ここさえ改善してくれたら、
他の細かい不満は目を瞑ってもいいレベルです。

とにかく、ダンジョン探索が楽しい! 育成が楽しい!! ハクスラが楽しい!!!
と、理想的なDRPGになっているので、是非ともアップデートして頂きたい!
これはもっと大切に育ててほしいIPですよ。

最後にストーリーですが…。
巻き込まれ系ストーリーな上に主人公が喋らないタイプなので(選択肢で自己主張はできる)、
最後の最後までいまいち当事者としての実感に欠けていた感じです。
クトゥルーの邪神と戦ってる間も、「何でこんなのと戦えてるんだ?」という疑問があって、
盛り上がる展開のはずが、感情移入しきれなかったんですよね。

これは主人公の「選民」という設定が、
単に「天使に選ばれて魔銃が使える」というくらいしかプレイヤー側には情報がなくて、
屈強な肉体があるとか常人にはない能力があるといった、超人設定が全然見えないことから、
「何で一般人が邪神と戦えるんだ?」という疑問を払拭できず、
なんとなく乗り切れないまま流されているように感じたのが原因ですね。
多分、いきなり大物と戦ったのが悪かったんだと思います。
最初のボスが邪神ハスターとかどうよ。普通に勝っちゃうし。

これは私の感覚なので、そこを気にしなければ、割と王道展開で悪くないんですよ。
ルアの姉バルシアの経緯とか変化球で凄く良かった。
サブキャラもサブクエストで補完されてるし、全体的に丁寧に作られてはいるんですよねぇ。

本編の10倍以上のボリュームがあると言われるルルイエロードというおまけダンジョンもあるし、
じっくりと末永く遊べる良作なので、しっかりとサポートしてほしいですね。
全体としての感想は、「とにかく勿体無い」「惜しい」という感じです。
PSVには優良なDRPGが多くあるので、それらを押しのけてまでオススメするには、
とにかく動作の快適さを改善してもらわないと話になりません。
逆に言えば、そこさえクリアできたなら、自信を持ってオススメできるので、
アップデートで化ける可能性に期待したいですね。

3DS『真・女神転生4』総評

2017年08月21日 22:19

経験値&資金稼ぎDLC使用、1週目Nルート攻略でのレビューです。
チャレンジクエストは納品と2週目以降限定以外はクリア済。攻略情報は参照してます。
難易度はデフォから1段階下げてます。
魔人はノータッチ、合体事故も狙ってませんが、悪魔全書は8割くらいは埋まってると思います。

【クリア時間:60時間  個人評価:8点  一般評価:8点】

謎の楽園「東のミカド国」のサムライに選ばれた主人公が、
楽園を侵食する悪魔の脅威を追う内に、世界の真実を知ることになる、
天使と悪魔と人間たちの戦いの物語です。
従来のメガテンとは違い、ファンタジックな世界観に違和感ありますが、
ちゃんと東京がメインの舞台になるので、ご安心(?)を。

シリーズ伝統の1人称視点によるDRPGスタイルを廃止し、
3人称視点のTPS風RPGとして新生した新シリーズです。
エンカウントもシンボル形式になりました。

メガテンらしさは、より便利に面白くなった悪魔合体と、
ロウ、カオス、ニュートラルの3種類のルート分岐によるマルチエンド方式くらいで、
ゲームの外観が変わったことで、かなり印象も変わりました。

難易度はデフォルトのままだと相当キツく、
2回以上ゲームオーバーになることで難易度変更が可能になるので、
死んでもリセットはせずに、素直に対価を支払っておきましょう。
私は難易度を下げてプレイすることで、相当ストレスが減りました。
デフォルトは難しいというより理不尽さを感じるレベルです。

また、DRPGではなくなったことで、移動の手間が若干増えたこと、
移動速度がやや遅い上に、ワープポイントの使いにくさ(遠さ・少なさ)から移動量が多く、
探索(迷子)のための移動ばかりしていたように思います。

メインとなる舞台が東京であるため、基本的に目的地は地名で表示されますが、
馴染みがないと場所の見当がつかない上に、道路のあちこちが封鎖されているため、
とにかく迷いまくるのが困りました。プレイ時間増大の犯人は主にコレ。

一応、空飛ぶ乗り物もありますが、手に入るのは物語も終わる頃な上に、
自由に移動できるわけでもないので、意義が薄いのが難点。
でも移動のストレスはかなり減ります。もっと早く欲しかったなあ。

3Dでの3人称視点になったことで視点移動が必要なんですが、
3DSだとLRボタンで左右見回し、十字キー上下で視点の上げ下ろしになります。
また、足元や高所への移動は上下の視点移動が必須で、非常に面倒です。

シンボルエンカウントも、敵の姿が曖昧なので、何が出てくるか判別し難いのと、
雑魚戦回避には特殊スキルを使用した上で攻撃アクションを当てる必要があるため、
アクションが苦手な人では回避できない問題もあります。
雑魚回避スキルが時間制なのもイラつく。

資金稼ぎの基本が拾ったアイテムの売却制になり(換金アイテム専用の採取場所が多い)、
世界観的には合っているものの、稼ぎの手間が増えたのと、ただでさえ多い移動量が、
これのおかげで更に増える要因になってもいます。
ちなみに資金アイテム採取場所は一定時間で復活する仕組み。
悪魔合体を快適にするには大量のお金が必要なのに、稼ぎ効率が非常に悪いので、
さっさとDLC買っちゃう方が快適に遊べていいと思います。

アイテムに関してはもうひとつ不満があって、アイテムによって所持数上限に制限があり、
強力なアイテムは所持上限が5個とか2個とかしかなく、
宝箱で見つけても持ちきれず入手できないことが多かったんですね。
いわゆる「ラストエリクサー症候群」を患ってる人にはストレスが溜まる仕様でした。

戦闘は、敵味方交互に動くターン制ですが、
行動回数が決められている「プレスターン」という特殊なものです。
基本的に人数分の行動数ストックがありまして、クリティカルや弱点を突くなど、
有利な攻撃をするとストックが増えて、行動回数が増えます。
逆に、攻撃を外す、攻撃を無効化される等、不利な行動をすると行動数が減るので、
有利な側は更に有利に、不利な側は更に不利になる仕組みとなっています。
基本的に先手必勝が求められる仕様は好き嫌い分かれそうですね。
私はあまり気に入ってません。

というのも、弱点を突くことはほぼ必須なので、取得スキルがほぼ固定化されるんですよね。
全属性揃えておかないと不便で仕方ないので。
自由に育てるには戦闘での不自由を許容するしかないのはどうかと思う。

ただ、オート戦闘のスピード感は悪くないですね。
デフォルトでは使えませんが、オートで弱点攻撃してくれる「弱点オート」というのがあって、
全属性で攻撃できるようにしておくと、オート戦闘だけでガンガン進められるのは楽ちん。

不満はまだあります。
このゲームにはストーリー本編に関わる「メインクエスト」と、
寄り道要素である「チャレンジクエスト」があるんですが、
クエストは納品系以外は、メインとチャレンジ合わせて1つしか受注できず、
更に、受注してないとイベントが発生しないというクソ仕様なため、
クエスト一覧には表示されていて、イベント発生場所にも行ったのにイベントが始まらない、
などという紛らわしいことが多々発生します。

また、チャレンジクエスト進行中に、メインクエストを進める場所に行ってしまうと、
メインを進めるためにはチャレンジクエストを中断(ギブアップ)する必要があります。
ギブアップのペナルティはありませんが、時間的な労力の無駄遣いがペナルティですね。

とまあ、ここまで書いて不満だらけだったことに我ながら驚いてるんですが、
悪印象を忘れさせるほどに「悪魔合体」が面白かった、というのもあります。

メガテンの伝統として、敵として登場する悪魔を仲間(仲魔)として育成できる仕様があり、
「悪魔合体」とはその名の通り、仲魔を合体させることで、別のもっと強い悪魔を作る仕組み。
更に、合体元の悪魔が持つスキルを自由に継承させられるので、
好きなスキルを持った悪魔を思うまま作れるのです。
ちなみにスキル継承は選択制になったので、過去作より格段に手間が軽減されてます。
昔はランダム継承や特定スキルの継承法則とかあったんですよねぇ。

悪魔を仲魔にするには、戦闘で会話での交渉が必要ですが、
一度でも仲魔にすれば、「悪魔全書」という仲魔の辞典のようなものに登録されて、
以降は相応のお金を払うことで、自由に呼び出せるようになります。

また、悪魔全書には育成後のデータの悪魔を登録することも可能で、
便利なスキルを持たせた悪魔を登録して、スキルの増殖や分配もできます。
お金さえあれば、まさに好き放題合体させまくれるので、
楽しすぎて合体ばかりしてしまうんですね。
そういう意味でも、金稼ぎDLCは超有効なんです。

総じて、悪魔合体に関する部分以外で不満の多い作品でした。
しかし、謎めいた世界観と王道なストーリーはなかなか面白かったし、
きちんとスキルを揃えれば格段に戦闘が楽になる仕様も悪くなかったです(好き嫌いは別の話

ルート分岐が多い割に、セーブ数が2つと少ないのは不満ですかね。
4大天使登場のおぞましいムービーが見たいがためにセーブ残したかったのに。
イベント(せめてムービーだけでも)リピート機能が欲しかったなあ。

うん、結局不満が多いという結論になってしまった(苦笑
不満は多いけど、相応に楽しむこともできたので、総じて悪い印象はありません。
今なら中古の値段も格安なので、遊ぶゲームがないなら、
選択肢に入れても悪くないと思います。

ちなみに、続編である「FINAL」は、
上記の不満のほぼすべてを解消した凄まじい良作に生まれ変わっているので、
そちらだけ遊べばいいという本音は、ここだけの話にしときますね(ぉ

PSV『オメガラビリンスZ』総評

2017年07月19日 16:39

シレンやふし幻といった、シリーズを重ねた優良な作品と比べると、
わざわざローグライク要素でコレを選ぶ理由は皆無と言っていいものの、
過剰なまでのお色気ご褒美要素ただ一点で、オンリーワンの魅力を生んでいる潔い作品。
特におっぱいに関するこだわりは異常。
これを下品と眉をひそめるか、バカ要素として笑えるかで評価は全然変わるかと。

【クリア時間:41時間  個人評価:8点  一般評価:8点】
※メインストーリーのダンジョンのみプレイ。寄り道ほぼナシ。

貧乳な主人公が、何でも願いを叶えてくれる聖杯で巨乳になることを夢見て、
ダンジョンで聖杯を探索する…というのが前作のストーリーで、
今作では爆乳な主人公のライバルキャラが、貧乳になるために聖杯を求めるという内容です。

ストーリーの概要は頭悪いですが、内容は割と王道の友情物語なので、
ツンデレなライバルキャラが、徐々に心を開いていく過程が見どころ。

また、マスコットの妖精キャラにも相棒ができたわけですが、
この新妖精がプライドは高いけど基本的に役に立たないというダメっぷりで、
でも、こういうダメな子が頑張る展開に弱いので、終盤で不覚にも泣いたのは秘密。

ローグライクとしては、前作から比べれば、かなり進化しています。
ローグライクで必要な基本的な要素はほぼ網羅されていると思うので、
普通にローグライク作品として楽しめるレベルになっていますが、
他作品と比べると、やや物足りない部分が目につくのは仕方ないですね。

特に装備のカスタマイズ関係がイマイチで、
装備ひとつに最大4つまでしか特殊効果を付与できないとか、
装備はレア度で分かれてはいるけど、成長要素がないのでドロップ頼みだとか、
同じ装備同士の合成でしか強化値を移せない(特殊効果は移せる)とか、
他作品でできたことが本作ではできないというシステム的不満が多いんですよね。
特に新しい装備は1から育て直しになるのがキツすぎる。
これはアプデで対応して欲しいところです。

装備の強化がやや面倒な分、キャラクターにも育成要素があります。
「悶絶香」という怪しいアイテムを使い、妄想の中でHなイタズラをすると、
何故かキャラクターがパワーアップするという謎のシステム!(ぉ

これによって、スキルを覚えたり、スキルの使用回数が増えたり、
能力の基礎値が上昇したりするので、戦力の底上げには必須の要素です。
が、ちょっとランダム性が高すぎて、何で失敗してるのか腑に落ちないことがあるのが難。
一応、失敗しても最低限の経験値は貰えるんですが、効率悪いので避けたいのです。
リズムゲーみたいな分かりやすい仕組みにはできなかったんだろうか。

しかし、操作可能なキャラクターが豊富で、それぞれに特徴的な性能を持つので、
育成そのものは楽しいです。
特に新キャラの「うらら」は、低HP紙装甲高火力神回避という超ピーキーキャラなので、
このロリっ子をいかにZカップの爆乳にまで育て上げるかが本作の醍醐味です(ぇー

そう、本作最大の特徴が「バストサイズアップ」です!
敵を倒すと手に入る謎の力「ωパワー」を集めると、
何故か胸が大きくなるという意味不明なシステムですが、
サイズアップすると、ステータス上昇、スキル回数回復といった恩恵があります。
また、キャラのグラフィックにも反映されるので、色々なキャラを使う理由としてもアリ。
ちゃんとイベント絵にも影響される細かい配慮は嫌いじゃありませんよ。

ローグライクとしてはちと物足りないと書きましたが、この「バストサイズアップ」によって、
リソース管理という本作独特の面白みが生まれていたりします。
スキルの使用回数には限りがあるものの、サイズアップで回復するので、
どのタイミングでどれだけスキルを使うか悩むというのは、本作だけの楽しさですね。

それ以外で気になる点を挙げてみると、
・音楽が無駄に良い。雰囲気にも合ってる。
・ダンジョンでたまに処理落ちするのが気になる(ストレスになるほどではない
・倉庫の容量が少ない&使い勝手が悪い。
・ロード時間で気になることはほぼ無い。
・イベント回想が充実している。ダンジョンのチャレンジ要素でのご褒美絵解放要素もGJ。
・妖精だけで探索するモードが緊張感あって楽しい。
良い点悪い点ごちゃまぜで羅列してみた。まだあるかも。

メインストーリー以外のダンジョンもそこそこ多めで、ボリューム的には結構なものです。
メインストーリーではレア度☆2くらいまでの装備しか手に入らないので(最大☆4)、
それ以上は、やり込み要素なんだと思います。クリア後に幾つかダンジョン出ましたし。
なので、結構長く遊べる作品ではないかと。

至らない部分も、もの足りない部分もまだまだありますが、
前作から大きく進化しているのは高評価。
お色気要素がちと下品すぎるのは賛否が別れるところでしょうが、
たまにはこういうゲームがあってもいいと思います。
丁寧に作られた良作ですよ。

PSV『ダンジョントラベラーズ2-2』総評

2017年05月24日 19:30

クリアしたぞー! うおー!

【クリア時間:94時間  個人評価:9点  一般評価:9点】
※ダンジョンはすべてマップ完全踏破。DLCダンジョン3つ制覇済み。

完全な続編でありながら、前作のラスボスに負けた後の時間軸を描いた、
一風変わった続編物です。

今作からプレイしても支障はないと思いますが、それほど前作とのシステム的差異がないので、
どちらが先でもいいけれど、両方プレイした方が、より楽しめると思います。
ちなみに前作はクリアまで60時間ほどでした。ボリューム1.5倍。

パーティメンバーも敵として出て来るマモノも、ほぼすべて女の子という、
見た目には非常に軟派なので、萌えやエロで釣るクソゲーだと勘違いする人も多そうですが、
最初のダンジョンを少し歩けば「あ、これ『世界樹の迷宮』だ」と思い直すことでしょう。
つまり、非常にシビアなDRPGです。

しかし、ただ難しいだけのクソゲーではなく、実にバランスがとれた難しさなので、
攻略してる実感が心地よく、プレイしていて楽しい、『ダークソウル』系の面白さがあります。
ダクソとの違いは、アクションが苦手でもクリアできることですね。
大切なのは、考える力と慎重さです。

バトルは伝統的なコマンドバトルですが、素早さによる行動順形式なので、
ターン毎に交互に殴り合うタイプよりも、より戦略的な戦いが求められます。

大きなポイントは、「技」は即座に発動するが、
「魔法」には詠唱時間があり、発動に時間がかかることです。
詠唱中に攻撃を受けると詠唱を中断させられてしまい、
魔法の発動を妨害される可能性があります。
これは敵も同じ条件なので、上手くすれば、敵の魔法を妨害できたりします。

今作の特徴としては「活性化」というものがあり、これはマップ上の特定の場所では、
活性化に対応する条件が強化されるというもの。
具体的には「火属性活性」とか「物理攻撃強化」等があり、
基本的に活性化している属性は2倍の威力になるので、凄まじいダメージが飛んできます。
これも敵味方共通なので、上手く使えば有利に戦いを進められます。
つまり、今作では属性の重要度が上がっています。
「魔法禁止」なんてものもあり、しかもボス戦で発動してたりするので、
パーティメンバーとスキルの選別が非常に楽しいですぞ。

そう、ダントラの魅力は、どんなパーティ構成にするか、
そして、どんなスキルを取得するかを考えることにあります!

成長は経験値によるレベルアップ方式ですが、レベルアップ時にスキルポイントが入手でき、
これを使ってスキルを覚えることができます。
この辺は『世界樹の迷宮』とほぼ同じ仕組みです。

違いは、ダントラは下級職・中級職・上級職の3つの段階があり、
それぞれ経由したクラスのスキルを覚えられることです。
例えば、ファイターは守備系のパラディンか、攻撃系のバーサーカーになれます。
パラディンからはヴァルキリーか侍、バーサーカーからはダークロードか侍になれます。
この時、どちらでもなれる侍を選ぶと、パラディンのスキルを使える侍や、
バーサーカーのスキルが使える侍になれるんですね。
特化するのもいいですが、少し変わった選択肢も選べるのがダントラの魅力です。
自分のパーティに足りないものを補うか、より特化していくかはプレイヤー次第。

今作の特徴として「大封印書のマモノ」が仲間として戦ってくれたり、
「傭兵」を雇うことができるので、戦力の底上げができるようになりました。
パーティに足りないものを補えたりするので、パーティ構成で多少無茶ができるのも嬉しい。
まぁ、指示できないので運頼みになりますが、傭兵は金を払う分、いい仕事しますぜ。

ダンジョンも非常に凝った作りになっています。
基本的なゲーム性は『世界樹の迷宮』を踏襲しているようで、
長い回り道をした末に、入り口近くにショートカットを開通できるような構造になってます。
が、そのためか、ショートカット開通までの道のりは非常に険しく、
幾つもの階層を昇り降りしたり、ワープを駆使したり、仕掛け扉で悩んだりと、
とにかく「存分に探索するがよい」と言わんばかりの複雑なダンジョンが目白押し。
それでも、こちらが力尽きる前にショートカットに辿り着けるようなバランスになっているのが凄い。

総じて、プレイヤーが頑張った分、しっかりと報われるようにできていて、
豊富なサブイベントも含めて、ダンジョン探索に飽きが来ない工夫がされています。
無駄なレベル上げや装備品集めをする必要なく、自然と強くなっていくバランスも見事。
恐ろしいことに、このクリア時間は、特に作業的なことは殆どしてないのにこうなったのです。
マップをすべて埋めるようにはしましたけどね。

ボタン連打で適当に無双したい人には不向きですが、
それはそういうつまらないRPGばかり遊んでいるからだと思います。
ダントラは雑魚戦も実にシビアなので、きちんとスキルを選び、リソースを管理しないと、
いつの間にか全滅してるゲームです。

だからこそ、戦略的に戦うことの楽しさや、
自分の選んだパーティが上手く機能した時の喜びがあります。
じっくりと腰を据えてプレイするには、これ以上ない逸品だと思います。

実は初期バージョンでは、ロード時間に問題がありましたが、
現在はアップデートで改善されており、快適にプレイできるようになっています。

不満があるとすれば、戦闘がシビアであるだけに、全滅時の救済策が何もないことですね。
問答無用でタイトル画面に戻されてしまうので、属性活性エリアで不意打ちされて、
為す術無く全滅したりすると、しばらく呆然とすることが割りとあります。ミミックの自爆とか凶悪。
ダンジョン内ではいつでもセーブできるので、こまめなセーブで対処するしかないですが、
できれば全滅時のリトライ機能が欲しいところですね。

で、ダントラのお約束ですが、実はゲームはまだまだ続きます。
クリア後には新たな物語とダンジョンが解放されるので、更なる冒険が楽しめます。
あと、個人的にエンディングが物足りなかったので、トゥルーエンドがあると予想しています。
つまり、真のハッピーエンドに辿り着くには、更なる探索が必要だということです!
まさか、新しいライバルキャラがクリア後に出てくるとは思わなかったもんなあ…。

そんなわけで、ただでさえクリアに100時間近くかかったというのに、
まだまだ入り口だったという絶望を味わいたいマゾヒストなゲーマーは、
四の五の言わずにこれをプレイするといいですぞ!


以下、岳るのハーレムパーティ晒し。

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