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PSP「魔法少女リリカルなのはA's PORTABLE-THE BATTLE OF ACES-」総評

2010年01月31日 19:37

一通りクリアしたので、息抜きにレビューでも書いてみる。
プレイ時間は8時間前後。
あと、対戦は全然やっていないので、
その辺の評価はレビューに反映されていないことに注意。

タイトルの通り、
「魔法少女リリカルなのは」のアニメ版2期の後日談を題材とした、格闘ゲーム。
アニメ版とは違い、リインフォースがはやての所に留まっているifの世界である。

一見、サイキックフォースの紛い物のようだが、感覚はかなり違う。
クロスレンジ(近距離)とロングレンジ(遠距離)で視点も変わり、
ジャンケン的な格闘の近距離戦と、STGのような遠距離戦が楽しめる。

…が、まぁ問題点が山積しているのは間違いない。

まずはモードの少なさ。
実際、一人でやれるのはストーリーモードくらいで、
あとはアーケードモードで延々と戦う程度しかやることはない。
メインは対戦ということなのかもしれないが、
周囲に仲間がいないと悲しいことになること請け合い。

次に、ストーリーの淡白さ。
内容はA'sのキャラ(特に守護騎士4人)を個別に深めるという意味で悪くないのだが、
ポリゴンキャラが演技をするわけでもなく、
会話だけで展開してしまう視覚的な寂しさはいただけない。
一応フルボイスなので、そこだけは評価できるが…もう少しなんとかならなかったのか。

使用可能キャラが少ないのも不満。メインは9キャラしか使用できず、
追加の3キャラは既存キャラの焼き直しに過ぎなかったりと、サービス不足。
リンディやアルフなど、戦えるキャラクターはいるのだから、
その辺も使用できればと思わざるを得ない。
おそらく、超必殺技の関係で入れなかったのだろう。
オリジナルで作ってしまえばよかったのに。

肝心要の格闘部分も練り込みが足りない。
特に、移動速度がどのキャラも同じというのはどういうことか。
このゲーム、遠距離攻撃が異常に強いので、
使い勝手のいい魔法を持ってるキャラが恐ろしく有利なのである。
つまり、延々と逃げながら魔法を撃ってればいいのだ。
で、移動速度が同じということは、逃げる相手に近づけないということでもある。
近距離型のキャラクター涙目。

一応、素早いキャラはアクセルゲージという、
ダッシュに必要なゲージが多めに設定されていたりはするが、
むしろなんでダッシュに使用制限を設けたのかが理解できない。
個々のキャラクターの移動速度を調整した方が理不尽さは消えたと思うのだが。

全体的になんとなくモッサリとした感じがあるのも玉に瑕。
格ゲーのお約束とはいえ、攻撃後の硬直が結構煩わしい。
これは前述のアクセルゲージや移動速度の影響もあり、
あまり「高速戦闘」という感じにはなり難いせいもあると思う。

ドライブゲージを使うことで、MP・アクセルゲージの無限使用、
発動時無敵、キャンセル効果などが使用できる。これは面白いシステム。
おそらく、このドライブゲージの使いどころが鍵だと言いたいのだと思うが、
これだけで戦術性を上げるには、基本システムが今一歩すぎる。

個人的意見としては、クロス・ロングを移動性ではなく、
ボタンひとつで入れ替えられるような超速戦闘にして、
あらゆる行動後にキャンセルが常時可能といった、
格ゲーとしては少々ブッ壊れたシステムにしてしまった方が、
ハデさが出てよかったんじゃないかなぁと思ったりする。
時間でドライブゲージが回復する仕様にすれば、なんとかバランスもとれるんじゃね?
なまじ格闘ゲーム的読み合いなどをさせようとしているせいで、
テンポが悪くなっているのは間違いない。

個人評価は6点。一般評価は5点。ファンなら±2前後を付けてもいいかもしれない。
あくまで対戦メインのゲームであることを承知で買うのであればいいが、
一人で楽しむにはやり込み要素が皆無なこともあり、オススメはしない。
ファンアイテムの域を出ることができなかったのは残念である。

あと、クロノのストーリーをクリアしても断章が手に入らないのはバグ?
断章入手は、乱入戦闘以外のキャラに全戦ストレート勝ちが条件らしい。
クロノだけ達成できてなかったとか…orz


以下、各キャラ雑感。

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