2010年11月29日 00:54
超超超超超ー面白かった!!!
いやー、更新する間も惜しいくらい先が気になったゲームというのも珍しい。
それくらいストーリーに引き込まれた、ということですわん。
正確なプレイ時間は分からないけど、クリアまでにはおよそ25時間前後くらい?
難易度はノーマル扱いと思われる「ユルヤカ」でプレイ。
超高校級のエリートたちが集められた学園にて、
そこに入学した15人の生徒たちが、学園の中に閉じ込められてしまう。
完全に外界から切り離された学園から出る方法は唯一つ。
「誰にもバレないように、誰かを殺すこと」
いわゆる『バトルロワイアル』と言えば分かり易いだろうか。
学生たちが隔離された場所に拉致られて、そこで殺し合いを強要されるというアレ。
ただ、「ダンガンロンパ」の違うところは、
殺し合いを強要されるわけではない、という点。
隔絶された学園内とはいえ、衣食住は完全に整えられ、
生活するだけなら何不自由ないという、なんとも奇妙な状況に放り込まれる主人公達。
しかし、黒幕である謎のブラックマスコット「モノクマ」により、
殺人を冒してでも外に出たくなる動機を与えられ、
彼らは徐々に精神的に追い詰められていく。そして…。
殺人が発生すると、犯人(クロ)を特定するための「学級裁判」が開廷し、
見事クロを当てればクロは処刑、間違った人物をクロとした場合、
クロ以外の全員が処刑という、命懸けの犯人当てゲームが始まる。
この学級裁判がこのゲームの肝で、
殺人発生後の捜査パート中に集めた証拠を「言葉の弾丸(言弾)」として所持し、
メンバーの発言の矛盾を撃ち抜いていくのである。
もっとも基本となるのは「ノンストップ議論」。
キャラ達の発言が字幕として画面に流れてくるので、
その中の矛盾したキーワードを対応した言弾で撃ち抜けば論破成功、というミニゲーム。
簡単なシューティングゲームのようなものだけど、
撃ちぬけるキーワードの候補は色分けされてるから目星を付けるのは簡単だし、
議論が最後まで終了すると、制限時間が残っている限り、
ちょっとしたヒントの後で、成功するまで何度でも最初からリトライできる。
次の肝となるのは「マシンガントークバトル」。
熱くなった相手を無理やり言い込めるようなものだけど、やることは音ゲーに近い。
○を押して相手の発言をロックオンし、△でロックした発言を破壊することで、
相手にダメージを与えて、ライフ(発言力)を先に0にした方の勝ち。
ボタンを押すタイミングはリズムゲーと似たノリである。
ちなみに中盤になると□で弾丸のリロードという操作も加わるので、
よりリズミカルに戦うことができる。
事件に関するキーワードを自分で作成する「閃きアナグラム」も、
簡単なシューティングゲームだ。
画面を飛び回るキーワードの欠片を、
ちゃんとした言葉になるように順番に撃ち抜いていくミニゲームである。
焦らなければ、特に難しいことはない。
最大の見せ場は「クライマックス推理」だろう。
事件の全貌をコミック形式で見せてもらえる、見た目にも楽しい論破だが、
所々に歯抜けしたコマがあるので、正確なコマを当てはめていくパズルゲームでもある。
コマの欠片が何を示しているのかが分かり難く、
理不尽な不正解になりやすいのはマイナス。
ただ、不正解で発言力がなくなっても、即座にリトライできるので、
ストレスを感じるほどではない。
これは他のミニゲームでも同じで、発言力が0になるとゲームオーバーなのだが、
リトライですぐに直前のミニゲームに再チャレンジできるので、
クリアだけならトライ&エラーで簡単にできる。
ペナルティはクリア後の評価が下がり、
色々な要素をオープンするために使う「モノクマメダル」のボーナスが減ることだけ。
まぁ、それほど神経質になるほどのものではない。
メダルは周回プレイで無限に稼げるからだ。
純粋にストーリーを楽しみたい人は難易度を「シンセツ」にすればいいし、
推理やミニゲームを楽しみたい人は「イジワル」を選ぶといいだろう。
なお、ミニゲームは徐々に要素が追加されていく方式なので、
プレイしてれば勝手に慣れる。
このゲームの最大の見所は、謎に満ちたストーリーにある!
謎だらけの状況と疑心暗鬼が渦巻く学園で、殺人が起こる度に開かれる裁判…。
徐々に減っていく仲間と、徐々に判明していく真実。
次に殺されるのは誰か? 次にクロとなるのは誰か?
何故クロは仲間を裏切ったのか?
プレイヤーの「先を知りたい」という欲求を上手く刺激し続け、
中弛みなく一気にラストまで引っ張っていく勢いこそが、
この作品の醍醐味だと言っても過言ではない。
推理物としては、結構簡単な部類に入ると思われる。
推理小説を読まない私でも、それなりに推論が立てられる程度のものだ。
しかし、だからこそ、プレイヤーに「思考放棄」させず、
「推理することの楽しさ」を与えることに成功していると言える。
事実、「こうじゃないかな?」と考えながら進めることが実に楽しかった。
それでいて、学級裁判が始まると、意外な展開の連続になったりする。
特にチャプター2などは秀逸なので、是非とも体験してもらいたい。
日常パートでは仲間たちと親交を深めることで、裁判で役立つスキルをゲットできる。
これにより、仲間との交流に自然と足が向くようになり、
同時に仲間への愛着も強くなるという、
二重においしい仕組みができているのもうまい。
また、被害者とクロからはもうスキルを貰えなくなるので、
誰から交流を図ろうかと考えるのも楽しい。
ちなみに、移動時のダッシュ機能と、探索補助機能のスキルをくれる、
朝日奈と霧切の2名からは早めにスキルをゲットしておくと、
後のプレイが楽になるので、初回プレイ時はオススメ。
スキルは周回プレイで引き継げるので、コンプリートにこだわる人も安心だ。
個人評価は限りなく10点に近い9点。一般評価は8点だろうか。
1週目の爆発力は凄いのだが、ゲーム的に繰り返し遊ぶタイプのものではないので、
一度クリアしたら満足してしまうことが、やり込みゲーの多い昨今では、
ややマイナスかもしれないという意味で、若干の減点をしてみた。
逆に言えば、それ以外の欠点はほぼ無い。
あえて挙げるなら、クライマックス推理が分かり難いことと、
クライマックス推理のコミックがいつでも見れないことが不満。
チャプター選択ができるんだから、そこだけ抜き出してくれてもよかったのに…。
あと、調べる対象が重なってると、選択する時にちょっと面倒だったりもする。
メッセージスキップが微妙に遅いのも気になるかなぁ。もっと高速でもいい。
それくらいかな?
それでもこれは一度は遊んでおく価値があるゲームであると断言できる。
ストーリーが興味深いだけでなく、見せ方が凝っているので、
長丁場の学級裁判(1~2時間はかかる)も中弛みしない。
探索やミニゲームでメリハリを付けることで、テキスト主体のゲームが苦手な私でも、
思わず没頭してプレイしてしまったほどである。
先へ先へと進ませる力が異常に強いのだ。
「絶望と希望」というテーマが徹底されているのもポイントだろうか。
特に黒幕は本当にヤバい思考回路の持ち主なので、一見の価値あり。
ここまでの変態はなかなかお目にかかれない。
学級裁判でのラストバトルも凄く燃える。
そこに至るまでに築き上げてきた仲間との信頼を実感できる、
素晴らしい展開と演出が待っている。
ノンストップ議論の途中で画面が涙で滲んで見えなくなった時は危なかった。
処刑を「おしおき」と称して軽いノリでやっているものの、
結構凄惨で正直笑えないものが多いので、そこで好き嫌いが分かれるかもしれない。
登場人物がそれぞれ魅力的なのもまた、拍車をかけていると思う。
しかしそれでも、この極上の物語は一度経験しておくべきだと思う。
これはゲームだからこそ生きた「物語」なのである。
追記:
少し訂正。現在2週目プレイ中なのだが、
確かに証拠集めや裁判の繰り返しは面倒だとしても、
この物語を再び体験することは意義のあることだと実感中。
1週目では気付かなかった伏線の数々を見つける新たな発見の喜びがあるし、
未回収のイベントを探してみるのもいいだろう。
なにより、良い物語は何度味わっても極上だ。
あと、クライマックス推理を自由に見れないと書いたが、
裁判中はそれなりに自由にセーブできるので、
クライマックス推理の手前でセーブしておけば、いつでも見ることはできる。うぇーい。
関連記事:
・全チャプターネタバレ感想
いやー、更新する間も惜しいくらい先が気になったゲームというのも珍しい。
それくらいストーリーに引き込まれた、ということですわん。
正確なプレイ時間は分からないけど、クリアまでにはおよそ25時間前後くらい?
難易度はノーマル扱いと思われる「ユルヤカ」でプレイ。
超高校級のエリートたちが集められた学園にて、
そこに入学した15人の生徒たちが、学園の中に閉じ込められてしまう。
完全に外界から切り離された学園から出る方法は唯一つ。
「誰にもバレないように、誰かを殺すこと」
いわゆる『バトルロワイアル』と言えば分かり易いだろうか。
学生たちが隔離された場所に拉致られて、そこで殺し合いを強要されるというアレ。
ただ、「ダンガンロンパ」の違うところは、
殺し合いを強要されるわけではない、という点。
隔絶された学園内とはいえ、衣食住は完全に整えられ、
生活するだけなら何不自由ないという、なんとも奇妙な状況に放り込まれる主人公達。
しかし、黒幕である謎のブラックマスコット「モノクマ」により、
殺人を冒してでも外に出たくなる動機を与えられ、
彼らは徐々に精神的に追い詰められていく。そして…。
殺人が発生すると、犯人(クロ)を特定するための「学級裁判」が開廷し、
見事クロを当てればクロは処刑、間違った人物をクロとした場合、
クロ以外の全員が処刑という、命懸けの犯人当てゲームが始まる。
この学級裁判がこのゲームの肝で、
殺人発生後の捜査パート中に集めた証拠を「言葉の弾丸(言弾)」として所持し、
メンバーの発言の矛盾を撃ち抜いていくのである。
もっとも基本となるのは「ノンストップ議論」。
キャラ達の発言が字幕として画面に流れてくるので、
その中の矛盾したキーワードを対応した言弾で撃ち抜けば論破成功、というミニゲーム。
簡単なシューティングゲームのようなものだけど、
撃ちぬけるキーワードの候補は色分けされてるから目星を付けるのは簡単だし、
議論が最後まで終了すると、制限時間が残っている限り、
ちょっとしたヒントの後で、成功するまで何度でも最初からリトライできる。
次の肝となるのは「マシンガントークバトル」。
熱くなった相手を無理やり言い込めるようなものだけど、やることは音ゲーに近い。
○を押して相手の発言をロックオンし、△でロックした発言を破壊することで、
相手にダメージを与えて、ライフ(発言力)を先に0にした方の勝ち。
ボタンを押すタイミングはリズムゲーと似たノリである。
ちなみに中盤になると□で弾丸のリロードという操作も加わるので、
よりリズミカルに戦うことができる。
事件に関するキーワードを自分で作成する「閃きアナグラム」も、
簡単なシューティングゲームだ。
画面を飛び回るキーワードの欠片を、
ちゃんとした言葉になるように順番に撃ち抜いていくミニゲームである。
焦らなければ、特に難しいことはない。
最大の見せ場は「クライマックス推理」だろう。
事件の全貌をコミック形式で見せてもらえる、見た目にも楽しい論破だが、
所々に歯抜けしたコマがあるので、正確なコマを当てはめていくパズルゲームでもある。
コマの欠片が何を示しているのかが分かり難く、
理不尽な不正解になりやすいのはマイナス。
ただ、不正解で発言力がなくなっても、即座にリトライできるので、
ストレスを感じるほどではない。
これは他のミニゲームでも同じで、発言力が0になるとゲームオーバーなのだが、
リトライですぐに直前のミニゲームに再チャレンジできるので、
クリアだけならトライ&エラーで簡単にできる。
ペナルティはクリア後の評価が下がり、
色々な要素をオープンするために使う「モノクマメダル」のボーナスが減ることだけ。
まぁ、それほど神経質になるほどのものではない。
メダルは周回プレイで無限に稼げるからだ。
純粋にストーリーを楽しみたい人は難易度を「シンセツ」にすればいいし、
推理やミニゲームを楽しみたい人は「イジワル」を選ぶといいだろう。
なお、ミニゲームは徐々に要素が追加されていく方式なので、
プレイしてれば勝手に慣れる。
このゲームの最大の見所は、謎に満ちたストーリーにある!
謎だらけの状況と疑心暗鬼が渦巻く学園で、殺人が起こる度に開かれる裁判…。
徐々に減っていく仲間と、徐々に判明していく真実。
次に殺されるのは誰か? 次にクロとなるのは誰か?
何故クロは仲間を裏切ったのか?
プレイヤーの「先を知りたい」という欲求を上手く刺激し続け、
中弛みなく一気にラストまで引っ張っていく勢いこそが、
この作品の醍醐味だと言っても過言ではない。
推理物としては、結構簡単な部類に入ると思われる。
推理小説を読まない私でも、それなりに推論が立てられる程度のものだ。
しかし、だからこそ、プレイヤーに「思考放棄」させず、
「推理することの楽しさ」を与えることに成功していると言える。
事実、「こうじゃないかな?」と考えながら進めることが実に楽しかった。
それでいて、学級裁判が始まると、意外な展開の連続になったりする。
特にチャプター2などは秀逸なので、是非とも体験してもらいたい。
日常パートでは仲間たちと親交を深めることで、裁判で役立つスキルをゲットできる。
これにより、仲間との交流に自然と足が向くようになり、
同時に仲間への愛着も強くなるという、
二重においしい仕組みができているのもうまい。
また、被害者とクロからはもうスキルを貰えなくなるので、
誰から交流を図ろうかと考えるのも楽しい。
ちなみに、移動時のダッシュ機能と、探索補助機能のスキルをくれる、
朝日奈と霧切の2名からは早めにスキルをゲットしておくと、
後のプレイが楽になるので、初回プレイ時はオススメ。
スキルは周回プレイで引き継げるので、コンプリートにこだわる人も安心だ。
個人評価は限りなく10点に近い9点。一般評価は8点だろうか。
1週目の爆発力は凄いのだが、ゲーム的に繰り返し遊ぶタイプのものではないので、
一度クリアしたら満足してしまうことが、やり込みゲーの多い昨今では、
ややマイナスかもしれないという意味で、若干の減点をしてみた。
逆に言えば、それ以外の欠点はほぼ無い。
あえて挙げるなら、クライマックス推理が分かり難いことと、
クライマックス推理のコミックがいつでも見れないことが不満。
チャプター選択ができるんだから、そこだけ抜き出してくれてもよかったのに…。
あと、調べる対象が重なってると、選択する時にちょっと面倒だったりもする。
メッセージスキップが微妙に遅いのも気になるかなぁ。もっと高速でもいい。
それくらいかな?
それでもこれは一度は遊んでおく価値があるゲームであると断言できる。
ストーリーが興味深いだけでなく、見せ方が凝っているので、
長丁場の学級裁判(1~2時間はかかる)も中弛みしない。
探索やミニゲームでメリハリを付けることで、テキスト主体のゲームが苦手な私でも、
思わず没頭してプレイしてしまったほどである。
先へ先へと進ませる力が異常に強いのだ。
「絶望と希望」というテーマが徹底されているのもポイントだろうか。
特に黒幕は本当にヤバい思考回路の持ち主なので、一見の価値あり。
ここまでの変態はなかなかお目にかかれない。
学級裁判でのラストバトルも凄く燃える。
そこに至るまでに築き上げてきた仲間との信頼を実感できる、
素晴らしい展開と演出が待っている。
ノンストップ議論の途中で画面が涙で滲んで見えなくなった時は危なかった。
処刑を「おしおき」と称して軽いノリでやっているものの、
結構凄惨で正直笑えないものが多いので、そこで好き嫌いが分かれるかもしれない。
登場人物がそれぞれ魅力的なのもまた、拍車をかけていると思う。
しかしそれでも、この極上の物語は一度経験しておくべきだと思う。
これはゲームだからこそ生きた「物語」なのである。
追記:
少し訂正。現在2週目プレイ中なのだが、
確かに証拠集めや裁判の繰り返しは面倒だとしても、
この物語を再び体験することは意義のあることだと実感中。
1週目では気付かなかった伏線の数々を見つける新たな発見の喜びがあるし、
未回収のイベントを探してみるのもいいだろう。
なにより、良い物語は何度味わっても極上だ。
あと、クライマックス推理を自由に見れないと書いたが、
裁判中はそれなりに自由にセーブできるので、
クライマックス推理の手前でセーブしておけば、いつでも見ることはできる。うぇーい。
関連記事:
・全チャプターネタバレ感想