雑魚戦に大切なこと

2011年03月31日 14:49

RPGを遊ぶ時、みなさんはどこに面白さを感じますか?
または、何を求めてRPGを買いますか?

シナリオ。
泣けるシナリオ、熱いシナリオと色々あるけど、
やっぱりお話が面白いに越したことはない。

キャラクター。
プレイヤーの分身となるキャラクターの造詣は重要。
パッケージでも顔として描かれてることも多いし、衝動買いの主たる原因はこれかと。

システム。
たとえば職業が色々あるとか、育成が楽しいとか、武器の強化が止められないとか、
グラフィックが綺麗とか、挙動が自然だとか。
最近の流れで言うなら、どんなやり込み要素が入っているか、だろうか。

色々とあるとは思うけど、私はやはり「戦闘」ですね。
もう、戦闘が面白いかどうかで、どれだけシナリオがクソでも、
キャラクターが好みじゃなくても、戦闘以外のシステム周りが壊滅的でも、
とにかく戦闘が面白ければすべて許せる!
それが極論気味な私のRPG観である。

逆に、どれだけ秀逸なシナリオでも、魅力溢れるキャラクター達に囲まれても、
そそられるやり込み要素の数々があっても、戦闘がダメなら全部ダメ!
何故なら、RPGのプレイ時間の大半は戦闘なんだもの。
印象も最も多く触れる部分の影響を受けるのは当たり前の話。
どれだけ感動的なシナリオも、
くだらない戦闘のおかげで台無しになることもあるのだ。

RPG作るならまず戦闘を考えろ!

鉄則です。


さて、戦闘をこよなく愛する私としては、
やはり雑魚戦をいかに楽しくプレイさせるかが、RPGにおける命題だと思うわけで。
ここからは例を挙げながら解説していきましょう。


・ドラゴンクエスト
もっともオーソドックスなスタイル。
基本的に敵を攻撃し、倒すだけのシンプルなルールながら、
だからこその分かりやすさと、快適な戦闘を楽しめる優秀な形。
ただの金&経験値稼ぎもそれなりに楽しくやれるが、
敵が宝箱を落とす、モンスターが仲間になる等、戦闘後のお楽しみを用意することで、
雑魚戦を積極的に行うモチベーションに繋げることもできている。


・ファイナルファンタジー
常に斬新な戦闘システムを提供し続けてくれる、
長寿タイトルなのにチャレンジャーなシリーズ。ゆえに、ひとくくりには語れない。
キーとなるのは「リアルタイム」だろうか。
戦闘中は常に時間が流れていることで、いつ敵の攻撃が来るか分からない恐怖と、
早く行動を決めなければならないという焦りが、戦闘に緊張感を生む。
シリーズ通して言えることは、戦闘そのものが楽しい作品だということ。
ACT要素をほぼ用いずに、独自のシステムで面白さを感じさせるのは、
FFならではの特色ではないだろうか。
戦闘から逃げやすいのも地味に重要なポイントだと思う。


・ウィザードリィ
ドラクエの原点でもあるわけで、タイプとしてはドラクエと同分類。
だが、戦闘をよりシビアにすることで緊張感を生み、勝利後の喜びを増幅させている。
報酬を期待させることで、戦闘を積極的に行わせる手法は、
ストレートながら有効な方法である。
ちなみにWizではレアアイテムというエサでプレイヤーを釣る。
これはダンジョンに装備品を配置しない=敵からしかレアアイテムが取れない、
とすることで、必然的に戦闘を繰り返すように仕向けているのだ。上手い。
また、大量の敵が登場するにも関わらず、処理が早いのでストレスがないのも重要。
処理が快適だからこそ、幾千幾万もの戦闘も苦ではなくなるのである。


・女神転生
ドラクエタイプの亜種であるが、より戦略性を高めているのがメガテン方式。
属性による強弱をはっきりさせることで、雑魚戦でも考える楽しさがある。
反面、いちいちコマンド入力をしないと危険ということもあり、
シリーズによっては煩わしさを感じることもあるため、システム周りの充実は必須。
メガテンといえば、戦闘は戦うだけではなく、新たな仲間を増やす場でもある。
戦闘に「戦闘」以外の役割を与えるというアイデアは秀逸。


・テイルズシリーズ
RPGにACT要素を持ち込んだ代表作。
もちろんそういうゲームはこれより以前にも色々出たが、
テイルズが最も成功した例なのは間違いない。
ちなみにテイルズは分類としてARPGではない点に注意。
これに関しては語る必要もない。つまり、戦闘そのものが楽しいのである。
テイルズが秀逸なのは、ACT戦闘でありながら、戦闘時間そのものは非常に短い点。
もちろん、ボスはしっかり手強いが、雑魚戦は20秒もかからない場合がほとんど。
この手軽にACTを楽しませるバランス感覚こそ、テイルズの宝だろう。
逆に、雑魚戦をシビアにすると、テイルズからは楽しさが失われる。


他にも色々独特な戦闘システムを持つRPGはあるが、
とりあえず代表的かつ特色のあるものだけ挙げてみた。

上記を見るに、
重要なのは「快適さ(爽快さ)」と「緊張感」、そして「戦闘する目的」の3つ。

基本的に、考えるゲームは楽しいものなので、
戦闘に緊張感があると気が引き締まる。
どう戦うか、危険はないのかと分析することは楽しい。
ただ、毎回考えてばかりだと疲れてくる。そして疲れは面倒さに変わる。
これを回避するための方法が、快適さと報酬だ。

時にはオートで楽に進められたり、戦闘処理が高速ですぐに終わるなど、
要するに「速い」ことは正義。

もうひとつは、戦闘が面倒でも、戦った先にお楽しみがあれば頑張れるということ。
しかし、ただ漠然とアイテムを落とさせるだけでは効果的ではない。
Wizでは宝箱を開けることにリスクを設けることで解決しているが、
同じことを他のゲームでやっても成功するかは微妙。

これらが考えられているかが、RPGの明暗を分けると言っても過言ではない。
どれを重視するのか、1つに特化するのか、複数を組み合わせて相乗効果を狙うのか、
正解は作品の傾向によりけりだとは思うが、この3つの要素を軽視した作品は、
確実に駄作に陥ると思っていい。
そして、重視していないからと、他の要素を蔑ろにした作品もまた、
駄作化することに気をつけねばならない。

重要なのは、これら3要素を適度に意識しながら、
自らの作品に合った要素をどう磨き上げていくかであろう。
研磨の先にあるものが名作か駄作かは、神のみぞ知る。



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