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【アイギス】ユージェンが本当の英傑になった日

2021年07月31日 11:57

ある所に、ユージェンというダークエルフの少女がいました。
彼女は偉大な英傑である母の武器を受け継ぎ、かつての母の仲間たる英傑たちと轡を並べて戦うこととなりました。
しかし、歴代の英傑たる彼らとの経験による力の差は歴然であり、英傑と呼ばれる傑物たちの中でただひとり、無力感に打ちのめされることとなりました。圧倒的な戦力である英傑たちを褒めたたえる民草も、明らかに足手まといであるユージェンの存在に陰口を叩く者も少なくありませんでした。
それでもユージェンは努力を怠りませんでした。少しずつ、でも着実に、実力を磨いてきました。ただ、それでも英傑という称号はあまりに重く、偉大すぎて、ユージェンの努力が認められることはありませんでした。
そんなユージェンにも、ひとりの友人ができました。影に潜み、誰に気付かれることなく敵を穿つリタというその少女は、自身の役割と同じように孤独でもありました。だからこそ、孤立して見えたユージェンを放っておくことはできなかったのかもしれません。いつしか二人は親友と呼べる仲になりました。
嘲笑にも挫けず、友を支えとし、ユージェンは戦い続けました。魔王を倒し、海底王国を救い、ついには天界の神々とまで敵対する王国の中にあって、英傑として戦場に立ち続けました。称賛を得ることもない戦場にて、戦い続けました。
…前へ、ただ前へ。後ろを振り向くことなく、自分を、友を信じて努力し続けた少女は、いつの間にか母から受け継いだ武器が軽くなっていることに気付きました。横を見ると、かつては背中しか見えなかった英傑たちが自分の横に並び立ち笑顔を向けています。後ろを振り返ると、かつて嘲笑と罵倒を投げつけてきた民衆は、応援と称賛の声をあげていました。それは間違いなくユージェンへと向けられたものでした。どれだけ頑張っても認められなかった彼女の努力はついに、実を結んだのでした。
この日、ユージェンはついに本当の英傑となったのです。


今週、千年戦争アイギスにおける一大イベントとも呼べるバランス調整がありました。
アイギスが愛される理由は、型落ちしてしまった古いユニットや、能力がいまひとつなユニットへの救済が入ることで、「昔は強かったのに…」とか「どう考えても弱い」というユニットが再び日の目を見る機会があることです。
このユージェンというキャラは、少し特別な枠である「英傑」というタイプのユニットで、この英傑は別格な性能を誇る特に強いキャラとして認識されているのですが、最初に実装されたこの子は明らかに他の英傑と比べると見劣りしまして、なんなら通常のユニットより弱いくらいの微妙な性能だったせいで、「ハズレ枠」として散々ネタにされていました。
正直、私も最初に引いた英傑がこの子でガッカリしたものですよ。
で、バランス調整の度に地味ーに強化はされていたんですが、毎回ユージェンの調整が来るたびに「そうじゃねーんだよなぁ…」と落胆の声が上がるような感じだったんですね。や、マジで可哀想だった。他の英傑はもとより、競合する他のユニットに優秀なのが多すぎたせいで、何をやってもいまひとつだったんですよねぇ。

ところが、今回急に英傑ガチャが実装されまして、それに合わせてか、ユージェンに超強化が入りました。ようやく英傑らしい性能になったどころか、今までの小さい強化も相まって、むしろ強くなりすぎたレベルの化物になったんですねー。
スコアアタック要素である「英傑の塔」というコンテンツでも次々とスコア更新を記録しているとのことで、まさに今回のシンデレラガールは彼女でしたね。おめでとう!(涙

今までの不遇の時代があったことに加えて、ストーリーでの友人獲得からの、その友人キャラの特性を受け継いだ結果、最強になるというドラマ性もあって、このユージェンの強化はただデータだけのことではなく、感動的ですらあったのが美しい。
私は1から10まで語られるより、こうした過程や結果から物語が想像されるのが大好きなので、久しぶりに妄想が爆発した感じです。いやマジでこんなん主人公やん…。

ダブルピックアップで「ハズレの方」などと罵られていた時期を知ってるだけに、この躍進には涙を禁じ得ません。
おめでとう、ユージェン!
私がただ2人しか持ってない黒英傑の1人がキミでよかった。



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