『バクマン。』七峰透を考える

2011年02月23日 16:01

ジャンプで連載中の『バクマン。』にて、新たなキャラクターが登場した。
彼の名は「七峰透」。
サイコーたちの漫画のファンで、同じく邪道漫画でジャンプに挑む新鋭である。

で、彼が行う漫画作成法が作中で問題になってるわけだが、
簡単に言えば、七峰君が集めたネット上の有志50人から意見を貰い、
それを元に原稿を描く、というもの。

ぶっちゃけ、この方法そのものは問題がない。
問題があるとすれば、ネタバレの可能性が増すくらい?

もしこの方法が「素晴らしい!」ということになって、
ジャンプ作家全員がこれを行ったとしたら、
確かにジャンプは崩壊しそうな気もするけど(雑誌の特色無視やネタバレ激増とかで)、
現状、七峰君だけが行う分には、彼がリスクを負うだけで、
別に問題なさそうなんだよね。

むしろ創作というのは、客観意見を取り入れた方がいい物になるのは当然で、
だからこそ作家には編集者というアドバイザーが存在するのである。
まぁ、編集者ってのはフィルターに通して「プロの作品」にするのが仕事で、
純粋なアイデアマンとは役割が違うんだけど。

少し話が逸れたが、作中において七峰君以外にも、
福田さんはアシスタントにアイデアを考えさせていたし、
新妻エイジですら、サイコーたちがネームを修正していた回があるわけで、
他者から意見されること、それを取り入れることは、なんら問題行動ではない。
身内の意見はいいけど、ネットの意見はダメという理屈もなかろう。

これが例えば、七峰君が完全にネーム作成を放棄していて、
有志たちにすべてを任せているとしたら、確かに問題だと思う。
けど、見る限りでは、七峰君がまずネームを起こして、
それに対して有志たちが修正案を提示するような形に見える。
これなら別に問題なくね? どこが「おぞましい」のん?
それならエイジの「クロウ」5話目も「おぞましい」んじゃないのん?

ただ、作中では七峰君は「悪」として描かれているため、態度の悪さは明らかに問題。
つーか、何でこんな分かりやすい悪役にしちゃったのかと。

とはいえ、こうでもしないと、
七峰君の方法論の正しさを崩せなかったというのが真相なのかもね。
だって、本当にネタバレの可能性以外は特に問題ないのよ、このやり方。
アイデアは「言うだけ」なら著作権とか権利が発生するものではない。
形にして商業ベースに乗せることで初めて権利が発生するわけで、
それはアイデアを形に仕上げた人間(この場合は七峰君)のものになる。
それに、七峰君は事前に権利関係の説明をした上で有志を集めてるわけだし、
なおさら問題はないんじゃないかな。

しかし七峰君は作品的に「敵」ポジションであるから、
なんとか穴を作って弾劾する必要がある。
結果、方法論に問題がないなら、本人に問題があることにするしか叩く方法がない。
そういうことなんじゃないかな? それでいいのかな?

作中で言われている「一貫性がない」というのは、
別に多数の意見を吸い上げてることが原因なわけでなく、
単純に七峰君が意見を自分流にアレンジすることを怠っていることに起因する。
経験の浅さが出てると言ってもいい。
つまり、もっと経験を積んで、自分の中の軸をしっかりと持てていれば、
むしろ少ない労力で幅の広いアイデアを持てる、優れた方法だと思うのだ。

作中での「七峰叩き」は正直納得いかないのだけど、
解決法として安易にネットトラブルとかに持っていかなかったのは良かった。
どうやってサイコーたちが「潰す」のかちょっと楽しみ。

まぁ、順位が落ちて浮上できなくなった七峰君が、
有志たちに「役立たず!」とかの暴言吐いてゴタゴタになるとか、
そんな流れな気がするけども。
それだと結局七峰君本人が悪いだけで、やり方の問題にならないんだよねー。

いっそサイコーたちがエイジに泣きついて、
「嫌いな漫画を終わらせる権利」を行使してもらうとかだと面白いんだけどw
まだエイジは「一番人気の作家」にはなれてないんだっけ?

いずれにせよ、ちょっと不条理で強引な「敵」の出し方をした分、
予想の斜め上をいく展開を期待したいところですね。

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