紅の碧落 : ＰＣ（18禁）「女装山脈」感想

３人いるヒロインが全員男の娘という、
日本の将来を本気で心配したくなってしまう狂気のエロゲー、ここに爆誕。


女に絶望した主人公が、傷心旅行の先で辿りついたのは、
男は全員女装しなければならないという風習を持つ村だった。
そして村に辿りついた主人公は、「御使い様」として丁重にもてなされることに…。


こんな感じのストーリーで進行する、いたってオーソドックスなテキストＡＤＶ。
序盤に出る幾つかの選択肢でルートが決まり、
中盤以降はルート確定したキャラ専用のルートにシナリオが変わるので、
ルート分岐の判断がしやすいのは分かりやすくていいかと。

つーか、体験版でプレイできる部分までが導入で、
その後は各キャラ専用ルートに移行するという流れなため、
実は体験版のボリュームは物凄いことになってる事実。

おおよそ、共通の前半部分で２～３時間、各キャラルートがそれぞれ３時間くらい、
エキストラシナリオも１時間くらいのボリュームなので、
オールクリアまでは10～15時間くらいだろうか。
この手のゲームとしてはボリューム不足な感があるが、
値段（普通のエロゲの半額以下）を考えると元は取れると思う。

ちゃんと各キャラ毎にグッドエンドとバッドエンドも用意されているし、
３キャラ合同のスペシャルシナリオも想像以上にボリュームがあるため、
プレイ後の満足感は十分得られる。

ＣＧが少なめ（Ｈシーン１つにつき１枚＋差分）な印象があり、
ちょっと物足りないと思う人も多いと思うのだが、
その分、テキストが異常にエロいので、そこでフォローしてる感じ。
そもそもヒロイン（？）達は最初から主人公を公然と誘惑してくるので、
Ｈに対して積極的な姿勢であることも影響しているのだろう。

でまぁ、肝心のヒロイン（？）達であるが、
見た目はもちろん、音声も言動も完全に女の子なので、
普通のエロゲーとしてプレイしても、それほど違和感はないんじゃなかろーか。
アレがついてることに抵抗を感じるならば、フタナリ物だと思うのもアリ。
だって、男だけど妊娠しちゃうんだぜ。

この辺のぶっ飛び設定は、実はちゃんと理由付けがされているのが好印象。
話は神代まで遡り、輪廻転生やら因果やらと、やたら大げさな話になるため、
ハッタリが利いてていいと思う。

また、単純に「神の奇跡」で終わらせず、結構エグいというか、
実にエゴに満ちた理由で「男の娘が妊娠する」という狂気の連鎖が繰り返されており、
「確かにそれは呪いだわな」と妙に納得できてしまったりする。

一応、そんな謎解きストーリーもあるのだが、
シナリオの７～８割はエロシーンなので、安心して欲しい（？）。

ただまぁ、主人公についてはちょっと物申したい。
造詣的にはテンプレな「いい人系鈍感男」なのだけど、
さすがに朴念仁すぎるというか、
何度もＨしといて「でも男だし…」と躊躇う精神構造が理解できない。
肉体的には陥落しても、精神まで侵されたくないということなのだろうか。
それなら肉体も侵されるなよ(´・ω・｀)

なんつーか、女の子が「好きです」と言ってくれてるのに、
「でもお前セフレだし」と言い放つような、そんな感じを受けてしまうんだよねぇ。
葛藤→でも流されてＨ→葛藤、みたいなパターンが繰り返されるのがちょい嫌。
こういうバカなラブコメはノーストレスで楽しみたいのだけどなぁ。

しかしヒロイン（？）達が良い子ばかりなので救われているのかも。
みんな健気すぎて本気で可愛いから困る。
１人だけ常識人もいるのだが、このツンデレ娘（？）は、
一度デレるととことんデレてくれるので、こちらもかわういのです(*´ω｀*)

んで、夢の（夢？）４Ｐが楽しめるエキストラシナリオですが、
３回戦まであるもんで、恐ろしく長いです。
「もう終わりかな？」と思う度に「次いってみよう！」な感じで、すげー長い。
そしてその９割はＨシーンという大サービスですよ。
もうプレイするしかない（ぇ

まぁ、抵抗ある人は確実にいると思われるんで、無理にオススメはしないけど、
Ｈシーン以外もバカで微笑ましい掛け合いを見てるだけで笑える良いゲームだから、
怖いもの見たさでプレイしてみるのも悪くない……かも。


さて、最後に各ヒロイン（？）について書いて、この記事の締めにしよう。

・史緒
メインヒロインにして巫女さん。そして最もＨに積極的でエロエロな人。
天然ボケ気味だったりヤンデレだったり、とかく多彩な属性を持つ完璧超人。
大胆発言をしながらも、ちょっと困った風に頬を染める仕草が可愛い(*´ω｀*)
この人の名前にはちゃんと意味があって、変な所で感心してしまった。
キャラの名前に意味を持たせるシナリオって好きなんだよねー。

・静樹
元気系僕っ子ロリ担当。でもＨになると小悪魔化する。
この子はメインルートを外れると本当に近所の子供化して、
ことあるごとに遊びに誘ってくるのがマジで可愛い。
ちょっとおバカなのも可愛い。とにかく可愛い。嫁に欲しい（ﾏﾃ
裏表のない良い子なので、静樹が出てくるとほっこりする。
声質が凄く好みなんで、声を聴いてるだけで幸せな気持ちになったり。
ちょっと私は静樹が好きすぎると思う。ヤバイ。ＰＳＰの壁紙は今はこの子（ぉ

・由良
ドＳな女王様系ツンデレ担当。
唯一外の世界の常識を知るキャラ…のはずが、
完璧を求める性格ゆえか、口調が完全に女の子になっている。
部屋でひとりでいる時も女言葉を忘れない。それはモノホンだろ。
このゲームの良い所は、「アレ」以外では男を感じさせる要素が皆無な点よな。
デレた瞬間から一直線で素直になるギャップ萌えの塊。
しかしそれはそれでドＭには物足りないかもしれない。私はドＭじゃないけど。


３人しかいないとはいえ、ヒロイン（？）全員可愛いと思えるギャルゲーは珍しい。
普段こういうゲームをやらない分、ちょっと新鮮で楽しかったｗ
まぁ、たまにやったのがコレというのは問題ある気がするけどな！

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