PSV「イース セルセタの樹海」総評

2013年01月09日 20:17

【クリア時間:29時間 個人評価:8 一般評価:8】
※クエストは全てクリア。地図100%達成。難易度はノーマル。


基本的に「イースセブン」とシステム的には同じゲームです。
PSV用に最適化されたインターフェースの扱いやすさと、
細々としたシステムの改善、武器や防具の強化やクリア後の引継ぎ等、
イースセブンでの不満点をおおよそ払拭しつつ、
ユーザー個々に楽しめる要素を追加した、
ファルコムならではの優等生な作品に仕上がっています。

特にPSVのタッチパネル操作を意識しながらも、
ボタン操作にも違和感なくデザインされた、まさに「PSVのイース」という作りは、
他のゲームメーカーにも見習って欲しいほどよくできています。
こんなにもユーザーインターフェースの美しいゲームは見たことがありません。

しかし、あまりにもイースセブンの衝撃が大きかったこともあり、
イースセブンを経験した後だと、インパクトに欠けると言わざるを得ません。
逆に言えば、アクションの爽快さは折り紙つきであるとも言えるわけですが。
あと、本作が初プレイなら、純粋にアクション性の高さに感動できると思います。

シナリオに関しては個人的好みが出る部分ですので、
レビューではあまり触れないんですが、思う所があるので少しだけ。

イースセブンが非常に考えさせられた作品だったのに対し、
「セルセタ」は非常にシンプルな内容だったこともあって、
ちょっとドラマに欠ける気がします。
ぶっちゃけると、敵側に魅力がないんですよね。
これは敵側の事情や思想の描写が少なすぎたためだと思われます。
色々と考えがあるはずなのに、なんとなく「ただの悪役」で終わってしまっていて、
そこが物足りなさに繋がっているように思えます。
仲間たちが非常に魅力的なだけに惜しい。

あと、アッサリしすぎなラストも賛否両論ではないかと思います。
あの終わり方だと「冒険が終わった!」という爽快感を感じることができず、
なんとなくもやもやしたものが残るのは私だけでしょうか?
これを「アドルの冒険譚」と考えるなら、悪くない締め方なんですが…。

未開の地を自分の手で切り開いていく感覚や、
ストレスのないアクションやシステム回り、自由度の高い装備品の強化要素など、
ゲームとしての完成度は非常に高いにも関わらず、
どこか物足りなさを感じてしまうのが不思議です。

おそらく、システム的に完成しすぎているため、
そうなると、シナリオの好みに比重が傾いてしまうこととなり、
そして「セルセタ」のシナリオは、
イースセブンと比べると弱いということもあって、
そこが物足りなさに繋がっているのかもしれません。
謎がそのままになっている(もしくは他作品とのリンクになっている)のも、
「セルセタ」単体で評価し難くしている要因とも言えます。

ただ、ゲームとしての根源的面白さがあるのはイースセブンと同様なので、
PSVで遊ぶゲームがないと嘆いている人は、
ちょっとこれをプレイしてみてはどうでしょうか。
イースの世界に触れてみる良い機会だと思いますよ。

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