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『ベルセルク 黄金時代篇Ⅲ 降臨』観てきた

2013年02月11日 08:00

最近、ゲームが楽しすぎてブログ更新をサボりがちだったので、
ちょっと浮上してみました。
そんなわけで、もう1週間前の話だけど、気にせず書いてしまうぜー。

で、なんだかんだで毎回劇場まで見に行ったベルセルクも、とうとう完結です。
や、「黄金時代編」のね? 当然この先もやってくれると信じてる。

Ⅰは正直、あまり面白くなかったんだけど、
Ⅱは百人斬りやボスコーン戦等の迫力が素晴らしくて盛り返した感じ。
では肝心のⅢはどうだったかというと、
期待通りすぎて何も感想が無いという不思議

や、演出も作画も完璧だったし、
ゴッドハンド降臨のシーンの迫力は劇場で観てよかったなぁと思えるデキですが、
逆に優等生すぎて何も言うことがないんですよね。
多少の省略はされてるけど、ほぼ原作通りだし。

尺を考えると絶望のどん底のまま終わりそうだったのに、
数カットだけとはいえ、「黒の剣士」として旅立つまでやってくれたので、
後味も悪くありませんでした。
旅立ちのシーンは次回作で改めて詳しく描写してくれるはずなので、
ここではガッツの先を匂わせる程度で十分でしょう。
むしろあの尺の中でよく入れたもんです。

唯一不満があるとすれば、エンディングクレジットの余韻が冷めない内に、
謎の第二エンディングが始まって、これがまた雰囲気ぶち壊しなことくらいですね。
せめてきちんと回想のPVを乗せて歌ってくれたらよかったのに、
本当に「とりあえず入れた」感丸出しで、あそこだけが凄い違和感でした。
あと、全体的に夜のシーンが多かったせいで、戦闘が見難いのも辛かったかな。

そんなわけで、実に期待通りすぎて何も出てこないんですよ。
帰りに友人たちとご飯食べた時も、ベルセルクの感想よりも、
Nがやってるドラクエ10の話ばかり聞いてたし。

エンターテインメントというものは、
物凄い名作か、または物凄い駄作でないと話題にならないんですね。
良くも悪くも「話題になる」ということが大事で、
一番ダメなのが「何もない」ということなんだと思います。
そういう意味では、原作をリスペクトしてくれたはずのⅢは、
「作品」としては申し分ないのに、「商品」としては無価値という、
資本主義の厳しさを感じさせてくれます。

恐らくは、これは原作を知っていることの弊害でもあるんでしょうね。
「触」が何なのか、巻き込まれた鷹の団はどうなってしまうのか?
もし先が分からない状態で観れたなら、捉え方も変わったかもしれませんが、
これを観ようという人は、まず原作も知ってるはずですから、無理な話なんですよ。

Ⅱが面白いと感じたのは、アニメならではの迫力を表現できていたからです。
ボスコーンの「邪魔なり!」は鳥肌ものでした。
ただ、触は一方的に蹂躙されるばかりで、そうした爽快感が無いんですよね。
Ⅲの一番の見せ場は、グリフィス救出時の地下牢戦だったりしますから。

例えば、触でゴッドハンドが大暴れするとか、
そういう部分があればまた違ったんでしょうけど、
結局の所、触は圧倒的な雑魚キャラ(ひどい矛盾だ)が無双するばかりなので、
感情移入もし難いという根本的欠陥があります。
やはりメイン級のキャラクターが活躍してくれないと盛り上がらないんですよ。
絶望だけでは腹は満たされないということですね。

結局のところ、
ベルセルクという作品は「黄金時代編」を壮大なオープニングとして、
その先の物語を表現するための踏み台にしているわけで、
黄金時代編で終わってしまっては意味が無いわけです。
セールス的に続きを作るのは困難だと思いますが、
しかし続きがなくては、黄金時代編をやった意味もないんですよね。

そんなわけで、凄く良く出来てるけど、取り立ててオススメする理由もないという、
なんとも評価し難い作品でありました。
映画としてはTV版総集編のまどマギの方が面白いってのは間違ってる気がするなー。
いや、あっちは限られた尺の中で起承転結してるから「物語」になってるけど、
ベルセルクは「起」だけで終わってるから、そもそも「物語」ですらないのか。
つまり、これだけで評価するには早すぎる、ということですね。
これは意地でも続きを作ってもらってですね、
ガッツ大暴れな映像を提供してくれることを期待したいです。
そこから初めてベルセルクはエンターテインメントになるわけですから、ね。

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コメント

  1. あちょぷ | URL | -

    ロシーヌ姉ちゃんがおとな攻撃される薄い本はまだですか?

  2. 岳る | URL | -

    Re:『ベルセルク 黄金時代篇Ⅲ 降臨』観てきた

    >あちょぷさん
    劇場版でロシーヌが登場するまで待ちましょう。

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