3DS「ファンタジーライフ」総評

2013年02月12日 12:56

ファンタジー世界の住人となって、自由気ままに暮らすARPG。
メインとなるストーリーもあるので、目的を持ってクリアを目指せるため、
完全にフリーなゲームが苦手な人も遊びやすいと思います。
もちろん、ストーリーを進めなくても全然問題ありません。


【クリア時間:44時間 個人評価:9 一般評価:10】


素晴らしいゲームだと思います。
何が凄いかというと、戦闘がまるでできなくてもクリアできる点です。
もちろん、最低限の操作くらいは知らないとどうしようもありませんが、
戦闘関連スキルや能力を身につけるための育成は必要ない、ということです。
一生裁縫師のままでもなんとかなります。
つまり、本当に自分の好きなようにプレイすることができて、
しかもそれで最後まで遊べてしまえる、という点が見事。

逆に、クリアだけを目指すプレイでは、戦闘の歯応えがまるでないので、
ガチな戦闘を楽しみたい人は、ライフ(職業)ごとのサブクエストや、
本編とは関係のない強敵に戦いを挑んでみるといいでしょう。
こちらは恐ろしいまでに強い敵が大量にいるので、挑戦し甲斐もあります。

どんなライフを選んでも、そのライフ特有の仕事をすれば経験値が稼げます。
戦闘をしなくてもレベルがガンガン上がるわけです。
むしろ戦闘するより効率はいいです。
また、生産系のライフなら、アイテム生産→売却でお金も稼げます。
採集系ライフなら、アイテム採集→売却でこれまた稼げます。
戦闘系ライフなら、大型モンスター捕獲→ギルドに配達ですね。
それぞれのライフでそれぞれに稼ぎ方があるので、
どのライフが有利不利といったこともありません。
もちろん、それぞれのライフを掛け持ちして、複合的に稼ぐこともできます。

専門職ならではの有利さはあるものの、一度覚えたライフのスキルは維持されるので、
それまでの経験が無駄にならないどころか、
ライフを掛け持ちするほどに汎用性が高くなるため、
育成の楽しみは凄まじく深いです。

また、ライフはおおまかに生産、採集、戦闘の3種類に分類でき、
それぞれの分類のライフで基本操作が共通しているため、
ライフを変える度に操作を覚え直す煩わしさが最小限になっています。
ユーザーへの配慮も申し分なしです。

生産系ライフは通常では入手できない「ハイクオリティ品」を作れます。
凄まじいことに、あらゆる生産アイテムで作れてしまいます。
料理から戦闘用装備に至るまで、すべてに対応しています。
そのため、戦闘ライフは更なる装備を求めて生産ライフに転じ、
生産ライフはよりよい素材のために採集ライフに身を投じ、
採集ライフは危険な地での採集のために戦闘ライフの門を叩くといった、
ライフの綺麗な円環が出来上がっているのです。
それもゲーム側から強要されるわけではなく、
プレイしている内に自然とそうした欲求が生まれるようにできています。

ライフにはランクがあり、サブクエストをこなすほどにランクが上がります。
ランクが上がるとステータスにボーナスが付いたり、新しいスキルを覚えます。
また、一度上がったランクは転職しても維持されるので、
いつでも好きな時に別のライフになっても大丈夫。
この気軽さも素晴らしいですね。

そしてライフを「マスター」した時、驚きの展開が待っています。
それはまさに「もうひとつのエンディング」。
それがライフ毎に用意されてるとか、本当に贅沢。
是非ともマスター目指してプレイしてみてください。

そしてこの独特のゆるーい世界観が、
ファンタジー世界でののんびりライフの土台です。
個人的に評価したいのは、この世界にはクズがいない、ということです。
つまり、ユーザーに不快感を与えるようなキャラクターが一人もいません。
それはこの温かい世界においては非常に重要なことで、
醒めることの無い夢の世界での生活を提供してくれる根幹ともいえます。
世界も物語もすべてが温かいゲームです。

莫大な要素、整理されたシステム回り、様々なプレイスタイルを許容する懐深さ、
どこか抜けていてユーモア溢れる住人と物語、温かい世界。
このゲームを構成するすべてが愛おしいです。
3DSを持っているなら、マリオをやるよりこれをプレイすべきでしょう。
それくらい魅力的なタイトルだと思います。

マイナス点は、移動が少し面倒なことと、ロード時間の微妙な長さ。
基本的に読み込みが少ないので普段は気になりませんが、
生産系ライフなどで建物に頻繁に出入りする場合、ちょっと気になるんですよね。
あと、セーブデータがひとつしか作れないのは大きなマイナスだと思います。
繰り返し何度も遊びたくなる素敵な作品なのに、勿体無い。
せめて男女それぞれ用に2つ作れてもよかったと思います。
専用装備がかなり多く、着せ替えも楽しめるゲームだけに、これはダメな仕様です。

このゲームはまさに「小さなオープンワールド」ゲームです。
広い世界を自分の足で冒険していく楽しさを、
未知なる土地で自分の居場所を作っていく喜びを、
このゲームで体験できると思います。
文句無しでオススメの1本ですよ。

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