2015年09月04日 21:27
何度読んでも面白い。そして毎回ボロボロ泣いてる。
『ダブルクロス・リプレイ・メビウス』、名作です。
さて、物凄く面白い作品がリプレイにはたくさんありますが、
これが漫画化、小説化、あるいはアニメ化するのは、非常に稀です。
また、もし他媒体になったとしても、リプレイ時の面白さを再現するのは困難です。
それは、TRPGは「物語」ではなく、「ゲーム」だからです。
「ゲーム」は自分でプレイした結果が反映されます。
リプレイはそれを文章化したものであり、それは空想の物語ではなく、
実際に起こった出来事になります。ここがもう、ただのフィクションとはまるで違います。
つーか、ノンフィクションなので、当たり前です。
だからこそ、TRPGには「ご都合」が存在しません。
実際にはGMの優しさ(←ここ重要!)でご都合が発生することは多々ありますが、
商業リプレイでそれをやると非常に白けるので、無いと信じたいです。
つーか、あったら度々発生するGM涙目の大惨事は存在しないはずですから。
で、ご都合がないことの理由としては、「実際に判定した結果」だからです。
その「結果」は自分の力で勝ち取ったものであり、
決して作者の怠惰の結果の産物などではありません。
ブログ内で何度も書いてますが、私はご都合展開が嫌いです。
実際には、そこまで毛嫌いはしてないんですが、あまりに作者が何も考えてないような、
理由もなく伏線も張られず、とにかく都合よく主人公が活躍しちゃうような話を見ると、
速攻で古本屋に売り飛ばしたくなります(つーか、そういう本の大半はもう手元にありません
まぁ、だからチート系の話が好きじゃないってのもあるんですがー。
で、TRPGリプレイに目をやると、「物語」としてだけ見た場合、
実にご都合展開がゴロゴロ転がってるんですよね。
「いやいや、その展開は都合よすぎじゃね?」ということはしばしばあります。
でもリプレイなら許せてしまう。
何故ならそれは、プレイヤーが考え、行動し、判定した結果のものだからです。
ご都合展開になった「理由」が、きちんと存在していることが、読者には分かっているので、
となればそれはもう、「ご都合」ではないのです。
つまり、そういう「裏側」が見えることによる物語の補完ができるのがTRPGリプレイの良さですね。
プレイヤーの思惑が分かっているから、キャラクターの行動の原理も読者に理解できる。
特に何もしなくても、キャラクターへの理解が深まるというのは、実に便利だと思います。
なので、今、アニメ版の『ケイオスドラゴン』の評判がメッチャ悪いのは、
そういう理由なんじゃないかと思ったり思わなかったり。
いやー、アニメ化って一番ハードル高い気がしますね!
以前、旧ソードワールドの人気シリーズ「へっぽこーず」にアニメ化の話があったそうで、
でも流れたと聞いた時は、もったいないことをしたと思ったもんです。
しかし、今になって冷静に考えれば、あれをそのままアニメにしても、
凡百のファンタジー物の1つとして埋もれていたように思います。
ドラマCDは結構面白かったけど、あれはGMの語りがあったからねぇ。
あと、歴史あるシリーズも難しいですよね。
私はこの『メビウス』はメッチャ動画で見たいんですが、
しかしそれにはまず『ダブルクロス』という作品の説明が必要になるので、
そのためには最低でも2ndシリーズの初期作品くらいからアニメにしないと…って、壮大すぎるわ!
だからといって、いきなり最新エピソードを制作・公開しても、
ファンしか喜ばない狭い範囲の秀作で終わってしまいますから、本当に難しい。
例としては、あまりにも説明が足りなかった『ゴッドイーター』とかがあります。
まぁアレは、それ以前の問題も多々抱えてるんですが、
作品の世界観を視聴者に理解させないまま物語を進める危険性を知るには、
丁度いいサンプルだったりするんですよね。
人気キャラを出すだけではダメだという見本です。
そんなわけで、TRPGって本当によくできた媒体だよなあと思いつつも、
メディアミックスの難しさにも思い至ったりするわけで、
こりゃ確かに一般に浸透させるのは無理かもわからんね、という感じでございます。
そういう意味では、FEARは上手くやってると思いますけどね。
ドラマCDなら大量に出してるもんなあ。しかもよくできてるし。
GM無しの「物語」として、上手く昇華されています。
そういえば、『ナイトウィザード』も凄く丁寧に作られた名作アニメでしたね。
うん? つまりナニか? 要は監督や脚本次第ってこと?
…残酷な事実が見えてきたので、これにて。
『ダブルクロス・リプレイ・メビウス』、名作です。
さて、物凄く面白い作品がリプレイにはたくさんありますが、
これが漫画化、小説化、あるいはアニメ化するのは、非常に稀です。
また、もし他媒体になったとしても、リプレイ時の面白さを再現するのは困難です。
それは、TRPGは「物語」ではなく、「ゲーム」だからです。
「ゲーム」は自分でプレイした結果が反映されます。
リプレイはそれを文章化したものであり、それは空想の物語ではなく、
実際に起こった出来事になります。ここがもう、ただのフィクションとはまるで違います。
つーか、ノンフィクションなので、当たり前です。
だからこそ、TRPGには「ご都合」が存在しません。
実際にはGMの優しさ(←ここ重要!)でご都合が発生することは多々ありますが、
商業リプレイでそれをやると非常に白けるので、無いと信じたいです。
つーか、あったら度々発生するGM涙目の大惨事は存在しないはずですから。
で、ご都合がないことの理由としては、「実際に判定した結果」だからです。
その「結果」は自分の力で勝ち取ったものであり、
決して作者の怠惰の結果の産物などではありません。
ブログ内で何度も書いてますが、私はご都合展開が嫌いです。
実際には、そこまで毛嫌いはしてないんですが、あまりに作者が何も考えてないような、
理由もなく伏線も張られず、とにかく都合よく主人公が活躍しちゃうような話を見ると、
速攻で古本屋に売り飛ばしたくなります(つーか、そういう本の大半はもう手元にありません
まぁ、だからチート系の話が好きじゃないってのもあるんですがー。
で、TRPGリプレイに目をやると、「物語」としてだけ見た場合、
実にご都合展開がゴロゴロ転がってるんですよね。
「いやいや、その展開は都合よすぎじゃね?」ということはしばしばあります。
でもリプレイなら許せてしまう。
何故ならそれは、プレイヤーが考え、行動し、判定した結果のものだからです。
ご都合展開になった「理由」が、きちんと存在していることが、読者には分かっているので、
となればそれはもう、「ご都合」ではないのです。
つまり、そういう「裏側」が見えることによる物語の補完ができるのがTRPGリプレイの良さですね。
プレイヤーの思惑が分かっているから、キャラクターの行動の原理も読者に理解できる。
特に何もしなくても、キャラクターへの理解が深まるというのは、実に便利だと思います。
なので、今、アニメ版の『ケイオスドラゴン』の評判がメッチャ悪いのは、
そういう理由なんじゃないかと思ったり思わなかったり。
いやー、アニメ化って一番ハードル高い気がしますね!
以前、旧ソードワールドの人気シリーズ「へっぽこーず」にアニメ化の話があったそうで、
でも流れたと聞いた時は、もったいないことをしたと思ったもんです。
しかし、今になって冷静に考えれば、あれをそのままアニメにしても、
凡百のファンタジー物の1つとして埋もれていたように思います。
ドラマCDは結構面白かったけど、あれはGMの語りがあったからねぇ。
あと、歴史あるシリーズも難しいですよね。
私はこの『メビウス』はメッチャ動画で見たいんですが、
しかしそれにはまず『ダブルクロス』という作品の説明が必要になるので、
そのためには最低でも2ndシリーズの初期作品くらいからアニメにしないと…って、壮大すぎるわ!
だからといって、いきなり最新エピソードを制作・公開しても、
ファンしか喜ばない狭い範囲の秀作で終わってしまいますから、本当に難しい。
例としては、あまりにも説明が足りなかった『ゴッドイーター』とかがあります。
まぁアレは、それ以前の問題も多々抱えてるんですが、
作品の世界観を視聴者に理解させないまま物語を進める危険性を知るには、
丁度いいサンプルだったりするんですよね。
人気キャラを出すだけではダメだという見本です。
そんなわけで、TRPGって本当によくできた媒体だよなあと思いつつも、
メディアミックスの難しさにも思い至ったりするわけで、
こりゃ確かに一般に浸透させるのは無理かもわからんね、という感じでございます。
そういう意味では、FEARは上手くやってると思いますけどね。
ドラマCDなら大量に出してるもんなあ。しかもよくできてるし。
GM無しの「物語」として、上手く昇華されています。
そういえば、『ナイトウィザード』も凄く丁寧に作られた名作アニメでしたね。
うん? つまりナニか? 要は監督や脚本次第ってこと?
…残酷な事実が見えてきたので、これにて。
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コメント
内藤 | URL | -
ケイオスドラゴンの評判の悪さはご都合主義とかよりも、遥かに脚本の悪さに起因するものだと思いますね。
1話から原作のレッドドラゴンの面白さを根こそぎ損なって、話が動き出すのも遅い、では良くなるわけがないですし。
( 2015年09月05日 13:50 [編集] )
岳る | URL | -
Re:TRPGならではの物語性
>内藤さん
もっと根本的なもの…ということですねぇ。
キャラクターの中の人が見えていれば、また印象も変わるんじゃないかと思うと、リプレイのアニメ化というのは半端にやっても上手くいかないという、良い(悪い?)例になったのかもしれません。
( 2015年09月05日 16:49 [編集] )
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