2016年10月17日 12:52
月曜日のたわわ。

あまりに面白くて、日曜は夢中で遊んでしまった「メアリスケルター」。
私は月曜は案外平気なんですが、久しぶりに仕事休みたくなったわw
コンパゲーということで敬遠されてる人もいそうですが、
かなりガッツリと作り込まれた骨太なDRPGなんで、DRPGファンならマストバイ。
「メアリスケルター」の最大の評価点は、DRPGではどうしようもない問題である、
「迷宮の画面は見ずにミニマップとにらめっこする」現象を改善したところにあります。
DRPGは主観視点でダンジョンを探索するため、道に迷いやすい。
簡単に現在位置を見失ってしまうんですね。
また、構造的にランドマークを目印にすることもできないので、
どうしてもマップを見ながら探索することになります。
『世界樹の迷宮』をプレイした人なら分かると思いますが、
あれ、上画面なんて全然見ませんよね?
基本的に下のマップ画面だけ見て歩いてることが多いと思うわけですが、
それは地図制作する「世界樹」だからの現象ではなくて、
DRPGというゲームジャンルそのものが抱える、どうしようもない問題だったわけです。
しかし、「メアリスケルター」は色々な手法で「ゲーム画面」を見させることに成功しています。
最たるものは「ナイトメア」の存在ですね。
ナイトメアと出会うとマップが見れなくなるので、必然的に画面を見ることになります。
この時、ミニマップばかり見ていると、一瞬で現在位置を見失うので、
日頃からマップと実際の画面の見比べが重要になってきます。
これだけだと強要されているようになってしまうのですが、
「メアリスケルター」はゲーム画面に多数の情報を盛り込むことで、
視覚的に楽しませる&実利に繋がる工夫をしてるのが上手いんです。
「メアリスケルター」は独特な世界観ゆえ、フィールドの見た目がどんなゲームとも似ていません。
とにかく複雑怪奇で禍々しい要素に満ちています。
なので、単純に「見た目の新鮮さ」を楽しませると共に、
その「見た目」の中に探索に必要な情報(隠し通路のヒント等)を盛り込むことで、
ゲーム画面へ興味を惹きつつ、そこに実利を含ませることで、
自然とマップ以外に目をやるようにできています。
さらに、トラップがリアルタイム制であることもポイント。
床から飛び出すトゲや、ギロチンなどのトラップは、リアルタイムで動いているため、
マップだけ見ているとグサグサやられます。
火炎放射の中に気付かずに飛び込んでる、なんてこともあったり。
こういったギミックも豊富に仕掛けられているので、必然的にゲーム画面を見る頻度が上がり、
結果として周囲の地形をマップに頼らずとも把握できているという、
実にスマートなやり方でDRPGの根源的問題を解消しているんですね。
正直、これはかなり評価されていいと思います。
謎解きのギミックも凝ったものが多く、既視感を覚えるなあと思ったら、
これ、『ワイルドアームズ』なんですね。
血式少女にはそれぞれ特有のフィールドスキルがあり、探索で活用するんですが、
これがWAの「グッズ」とまったく同じ役割を果たしているわけです。
撃った矢を反射する壁に当ててスイッチを押す、みたいな仕掛けがあったりして、
最近のDRPGの中では、断トツでダンジョンギミックにこだわりを感じます。
WAのDRPG版だと思うと、途端に面白そうに感じる不思議w
お次は戦闘に関する印象の変化。
ゲームが進むと主人公・ジャックにできることが増えるんですが、
最初の頃の「守る」しかできなかった時と比べると、格段に重要性が跳ね上がっています。
というのも、血式少女たちは「ブラッドスケルター」という暴走状態になることがあり、
敵味方の区別なく暴れまくるヤバいことになる可能性があるんですが、
ジャックの役割は、これを未然に防ぐことなんですね。
暴走の兆候は見て分かるので、問題はどういうタイミングで処置するかなんですが、
同時に複数の少女たちが暴走しかけていたりすると、かなり慌てます。
ブラッドスケルター化は本気でヤバくて、甘く見てると簡単に全滅します。
つーか、雑魚戦をオートでかっ飛ばしてると、ブラスケに気付かずにパーティが壊滅してる、
なんてことは割とよくあるからシャレになりません。
「ブラスケ」と略せる辺りはコンパゲーだなあとか思っちゃいますがw
ここで重要なのが「舐める」です。
ジャックではなく血式少女専用のコマンドですが、
「舐める」ことで暴走状態になるゲージを下げられるので、これでタイミングをコントロールしながら、
ジャックが倒れないように処置をしていくことになります。
最大の敵が仲間の中にいるというのが、このゲームの独自性ですね。
これは今までのコンパゲーにはなかった戦略性で、非常に面白いと思います。
ボス戦の緊張感も出てるし、よく考えられたシステムですよ。
残念なことは、「ナイトメア」ですね。
これ、最初こそ恐怖の象徴でしたが、実は戦ってもそんなに強くないので、
怖さがあまりないんですよね。
むしろアイテムが貰えるから出てきたらラッキーくらいの存在になってます。
あまりに絶対的な存在にしちゃうとストレスが大きすぎてダメなんですが、
ヌルすぎても意義がなくなってしまうので、難しいところですね。
まぁ、後半のナイトメアはヤバいのかもしれないので、
舐めプしてるところで急に牙を剥いてくれることに期待しています。
ストレスを与えすぎないギリギリの、遊園地的楽しさを維持できている、
かなり優良なバランスで作られた良作だと思います。
DRPG好きなら、是非ともプレイしてみて欲しいです。
PSVRに話題を掻っ攫われてしまったのが不運でしたが、
非常によくできているので、しっかりと売れて欲しいなあ。

あまりに面白くて、日曜は夢中で遊んでしまった「メアリスケルター」。
私は月曜は案外平気なんですが、久しぶりに仕事休みたくなったわw
コンパゲーということで敬遠されてる人もいそうですが、
かなりガッツリと作り込まれた骨太なDRPGなんで、DRPGファンならマストバイ。
「メアリスケルター」の最大の評価点は、DRPGではどうしようもない問題である、
「迷宮の画面は見ずにミニマップとにらめっこする」現象を改善したところにあります。
DRPGは主観視点でダンジョンを探索するため、道に迷いやすい。
簡単に現在位置を見失ってしまうんですね。
また、構造的にランドマークを目印にすることもできないので、
どうしてもマップを見ながら探索することになります。
『世界樹の迷宮』をプレイした人なら分かると思いますが、
あれ、上画面なんて全然見ませんよね?
基本的に下のマップ画面だけ見て歩いてることが多いと思うわけですが、
それは地図制作する「世界樹」だからの現象ではなくて、
DRPGというゲームジャンルそのものが抱える、どうしようもない問題だったわけです。
しかし、「メアリスケルター」は色々な手法で「ゲーム画面」を見させることに成功しています。
最たるものは「ナイトメア」の存在ですね。
ナイトメアと出会うとマップが見れなくなるので、必然的に画面を見ることになります。
この時、ミニマップばかり見ていると、一瞬で現在位置を見失うので、
日頃からマップと実際の画面の見比べが重要になってきます。
これだけだと強要されているようになってしまうのですが、
「メアリスケルター」はゲーム画面に多数の情報を盛り込むことで、
視覚的に楽しませる&実利に繋がる工夫をしてるのが上手いんです。
「メアリスケルター」は独特な世界観ゆえ、フィールドの見た目がどんなゲームとも似ていません。
とにかく複雑怪奇で禍々しい要素に満ちています。
なので、単純に「見た目の新鮮さ」を楽しませると共に、
その「見た目」の中に探索に必要な情報(隠し通路のヒント等)を盛り込むことで、
ゲーム画面へ興味を惹きつつ、そこに実利を含ませることで、
自然とマップ以外に目をやるようにできています。
さらに、トラップがリアルタイム制であることもポイント。
床から飛び出すトゲや、ギロチンなどのトラップは、リアルタイムで動いているため、
マップだけ見ているとグサグサやられます。
火炎放射の中に気付かずに飛び込んでる、なんてこともあったり。
こういったギミックも豊富に仕掛けられているので、必然的にゲーム画面を見る頻度が上がり、
結果として周囲の地形をマップに頼らずとも把握できているという、
実にスマートなやり方でDRPGの根源的問題を解消しているんですね。
正直、これはかなり評価されていいと思います。
謎解きのギミックも凝ったものが多く、既視感を覚えるなあと思ったら、
これ、『ワイルドアームズ』なんですね。
血式少女にはそれぞれ特有のフィールドスキルがあり、探索で活用するんですが、
これがWAの「グッズ」とまったく同じ役割を果たしているわけです。
撃った矢を反射する壁に当ててスイッチを押す、みたいな仕掛けがあったりして、
最近のDRPGの中では、断トツでダンジョンギミックにこだわりを感じます。
WAのDRPG版だと思うと、途端に面白そうに感じる不思議w
お次は戦闘に関する印象の変化。
ゲームが進むと主人公・ジャックにできることが増えるんですが、
最初の頃の「守る」しかできなかった時と比べると、格段に重要性が跳ね上がっています。
というのも、血式少女たちは「ブラッドスケルター」という暴走状態になることがあり、
敵味方の区別なく暴れまくるヤバいことになる可能性があるんですが、
ジャックの役割は、これを未然に防ぐことなんですね。
暴走の兆候は見て分かるので、問題はどういうタイミングで処置するかなんですが、
同時に複数の少女たちが暴走しかけていたりすると、かなり慌てます。
ブラッドスケルター化は本気でヤバくて、甘く見てると簡単に全滅します。
つーか、雑魚戦をオートでかっ飛ばしてると、ブラスケに気付かずにパーティが壊滅してる、
なんてことは割とよくあるからシャレになりません。
「ブラスケ」と略せる辺りはコンパゲーだなあとか思っちゃいますがw
ここで重要なのが「舐める」です。
ジャックではなく血式少女専用のコマンドですが、
「舐める」ことで暴走状態になるゲージを下げられるので、これでタイミングをコントロールしながら、
ジャックが倒れないように処置をしていくことになります。
最大の敵が仲間の中にいるというのが、このゲームの独自性ですね。
これは今までのコンパゲーにはなかった戦略性で、非常に面白いと思います。
ボス戦の緊張感も出てるし、よく考えられたシステムですよ。
残念なことは、「ナイトメア」ですね。
これ、最初こそ恐怖の象徴でしたが、実は戦ってもそんなに強くないので、
怖さがあまりないんですよね。
むしろアイテムが貰えるから出てきたらラッキーくらいの存在になってます。
あまりに絶対的な存在にしちゃうとストレスが大きすぎてダメなんですが、
ヌルすぎても意義がなくなってしまうので、難しいところですね。
まぁ、後半のナイトメアはヤバいのかもしれないので、
舐めプしてるところで急に牙を剥いてくれることに期待しています。
ストレスを与えすぎないギリギリの、遊園地的楽しさを維持できている、
かなり優良なバランスで作られた良作だと思います。
DRPG好きなら、是非ともプレイしてみて欲しいです。
PSVRに話題を掻っ攫われてしまったのが不運でしたが、
非常によくできているので、しっかりと売れて欲しいなあ。
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